屋根裏の鳥の鳴き声|キュルキュル・ジャージャーは鳥か今夜確かめること

屋根裏の鳥の鳴き声は、鳴き声だけでは、それが鳥なのかどうかは分からない。天井裏の鳥の鳴き声も同じだ。

国の研究機関の資料によると、ムクドリは「キュルキュル」「ジャージャー」、スズメは「チュン、チュン」「ジュクジュクジュク」と鳴く。

ただ、鳥の鳴き声を鳥以外の動物の声と区別する公的な資料は、私は確認していません。

鳥なのか、それとも別の動物なのか。また、屋根の上から聞こえるのか、屋根裏からなのか。これを判断するには、鳴いている時間帯、鳥が屋根を出入りする様子、そして巣の材料などを総合的に見る。

もしそれが鳥で、巣に卵やヒナがいる場合、許可なく巣を撤去することはできない。

この記事では、屋根裏の鳴き声が鳥かどうかを今夜確かめる手順と、鳥だった場合にやってはいけないことを書く。

屋根裏の鳥の鳴き声か、屋根の上の鳥の声か

屋根裏から聞こえるように思えても、鳥が鳴いているのが屋根の上なのか、それとも屋根の中なのかは、音だけでは分からない。

公的な資料で、鳥が家に巣を作る場所として挙げられているのは次のとおりだ。

  • 東京都建設局(ムクドリ):「繁殖期は、樹洞、人家の屋根の隙間や戸袋、巣箱で営巣します。」
  • 三鷹市(スズメ):「人家の瓦の隙間や、木の洞などに巣を作りますが」
  • 農研機構(スズメ):「人家の屋根、壁などのすき間、樹洞、巣箱などにわらくずなどを用いて雌雄共同で巣を造る。」

挙げられているのは、屋根の隙間、瓦の隙間、壁のすき間、戸袋などだ。

屋根裏や天井裏に巣を作ると書かれた公的資料は、私は確認していません。

屋根の上の鳥の声と、屋根裏の中の音を区別する方法について書かれた公的資料も、私は確認していません。

鳥かどうかを確かめる手がかりは、やはり鳥の姿だ。

鳴き声が聞こえたら、外に出て屋根や軒下、戸袋のあたりを見てみる。

屋根のすき間や戸袋に鳥が出入りしているようであれば、そこに巣がある見込みがある。

屋根の上に鳥が止まって鳴いているだけなら、屋根裏から聞こえているとは限らない。

夜は鳥の姿が見えにくいので、今夜は鳴き声がした時刻と、家のどのあたりから聞こえたかをメモしておく。

関連:屋根裏に鳥|トトトトトと足音がするとき入口を外から探す今夜の手順

屋根裏の鳴き声は鳥か、ほかの動物か:鳴き声だけでは決められない

国の研究機関や三鷹市の資料には、鳥の鳴き声について次のように書かれている。

  • ムクドリ:「キュルキュル」「ジャージャー」(農研機構)
  • ムクドリ:「キュルキュル、ジャー」(三鷹市)
  • スズメ:「チュン、チュン」「ジュクジュクジュク」(農研機構)

三鷹市はムクドリについて「キュルキュル、ジャーなど地味な声で鳴き、さえずることはありません。」としている。

農研機構の資料では、ムクドリの声は「きれいな声ではない。」とされている。

スズメについては、「人の生活に密着して生活している鳥で、「チュン、チュン」「ジュクジュクジュク」などと鳴く。」と書かれている。

一方で、ある業者のページには、ムクドリの声とハクビシンの声を、どちらも「ギャーギャー」と書いた表がある。

また、イタチやアライグマの鳴き声が鳥と間違われやすいと書いている業者もいる。

同じ擬音が鳥にも他の動物にも使われているため、鳴き声の擬音だけで鳥だと断定することはできない。

鳥の鳴き声で種類を聞き分ける方法や、鳥と他の動物の鳴き声の違いについては、私は確認していません。

屋根裏の鳴き声で正体がどこまでわかるかについては、別の記事で触れている。

関連:屋根裏に何かいる|音と鳴き声で正体をどこまで絞れるか

屋根裏の鳥の鳴き声が聞こえる時間帯と時期

時間帯

夜に聞こえる音は、鳥ではない動物の可能性もある。

横浜市は、アライグマとハクビシンをどちらも「夜行性。」としている。

墨田区はハクビシンについて「夜行性ですが、昼間も行動することがあります。」と説明している。

横浜市は、生活被害の例として「天井裏から毎晩のように動物が歩き回る音がする。」というものを挙げている。

一方で、家に巣を作った鳥が夜に鳴くかどうかについて書かれた公的資料は、私は確認していません。

鳥は昼に動くと書いた公的資料も、私は確認していません。

だから、夜に聞こえたから鳥ではない、昼に聞こえたから鳥だ、と決めつけることはできない。時間帯はあくまで手がかりの1つだ。

時期

家に巣を作る鳥には、繁殖期がある。

ムクドリについて、農林水産省は「繁殖期は4~7月で年に1~2回繁殖する。」と記している。

農研機構の資料では、ムクドリの繁殖は3月下旬から7月にかけてだ。

スズメの繁殖期は2〜9月で、多くは3〜6月だと農研機構は書いている。

西東京市は、「4月から7月にかけて、野鳥が繁殖期に入るため、民家の戸袋や街路樹に巣を作ります。」と説明している。

春から夏にかけて屋根の近くで鳥の声が続くようであれば、巣がある可能性も考えられる。

繁殖期以外の秋や冬に、家の中から鳥の声が続く場合について書かれた公的資料は、私は確認していません。

屋根裏の鳥の鳴き声と巣:繁殖中の鳴き声のことがある

農研機構の資料には、ムクドリが家の戸袋などで繁殖すると、繁殖中の鳴き声が問題になることがあると書かれている。

農林水産省の資料も同様に、戸袋などで繁殖されると鳴き声が問題になると指摘している。

卵やヒナが巣にいる期間についても、資料に記載がある。

  • ムクドリ:卵を温めて約12日でふ化し、その後約23日で巣立つ(農研機構)
  • スズメ:約12日でふ化し、約14日で巣立つ(農研機構)

西東京市は、野鳥全体について次のように説明している。

「営巣してから1か月から1か月半くらいでヒナが巣立って、巣は空になりますが、その間、糞害に悩まされることがあります。」

ただ、ヒナの鳴き声を擬音で書いた公的資料は、私は確認していません。

ヒナの声と親鳥の声を聞き分ける方法についても、私は確認していません。

鳴き声だけでは、巣にヒナがいるかどうかを判断することはできない。

屋根裏を開けずに、卵やヒナがいるかを確認する方法について書かれた公的資料も、私は確認していません。

巣の確認方法や、巣を撤去して良いかについては、別の記事で解説している。

関連:屋根裏の鳥の巣|ピヨピヨと鳴くとき今夜は触らず確かめること

鳴き声のほかに、屋根裏に鳥がいると分かるもの

鳴き声以外の手がかりは3つある。

  • 鳥が出入りするのを見る
  • 巣の材料が落ちている
  • 巣のまわりにふんが落ちている

鳥の出入り

鳥だと判断できる手がかりは、屋根のすき間や戸袋、軒下から鳥が出入りするのを見ることだ。

鳥が出入りしている場所が分かれば、そこが巣の入口である見込みがある。

巣の材料

巣の材料についても、資料に書かれている。

ムクドリは「枯れ草、羽毛、獣毛、落ち葉などで巣を造る。」と農研機構は記している。

スズメについては、「わらくずなどを用いて雌雄共同で巣を造る。」と、同じく農研機構が報告している。

軒下や戸袋の周りに、枯れ草やわらくずが落ちていれば、手がかりになる。

ふん

西東京市は、巣立つまでの間に「糞害に悩まされることがあります。」と述べている。

鳥のふんと他の動物のふんを見分ける方法について書かれた公的資料は、私は確認していません。

これらの手がかりがどれも見つからず、夜に音が続くようであれば、鳥ではない動物の可能性も考える。

屋根裏の鳴き声が鳥のとき、今夜やってはいけないこと

  • 巣に卵やヒナがいるか分からないまま、出入り口を塞ぐ
  • 卵やヒナのある巣を、許可を受けずに撤去する
  • 卵を持ち出す、割る
  • ヒナや鳥を捕まえる、傷つける
  • 鳴き声だけで鳥と決めて、追い出しにかかる

卵やヒナがいるうちに巣の出入り口を塞いでしまうと、ヒナは外に出られなくなり、親鳥も巣に戻れなくなる。

自治体が書いていること

大阪府は、鳥の巣を撤去する場合について、「必ず巣の中を確認してください。」と指示している。

卵やヒナがいる場合は「巣を撤去していただくことはできません。」「巣立ちまで温かく見守っていただき、巣立ち後に撤去してください。」としている。

さらに「撤去することで卵やヒナを損傷、殺傷することが明白な場合、許可を得ていなければ、法に抵触するおそれがあります。」と注意を促している。

西東京市は、種類を挙げて次のように説明している。

「巣にヒナや卵がある場合、カラス、ドバト、ムクドリは鳥獣保護管理法により、市民による巣の撤去は東京都の鳥獣捕獲許可が必要になります。」

「カラス、ドバト、ムクドリ以外の野鳥は、鳥獣保護管理法により保護の対象になるため、農業被害が出た場合を除き、ヒナが巣立つまでは巣を撤去できません。」

一方で、西東京市は「巣が空の状態なら、野鳥の種類に関係なく誰でも巣を撤去できます。」とも付け加えている。

鳥獣保護管理法に書いてあること

これらの自治体の案内は、鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)の第8条が根拠となっている。

「鳥獣及び鳥類の卵は、捕獲等又は採取等(採取又は損傷をいう。以下同じ。)をしてはならない。」と定められている。

第2条第1項では、「鳥獣」を次のように定義している。

「この法律において「鳥獣」とは、鳥類又は哺乳類に属する野生動物をいう。」

「捕獲等」は、第2条で「捕獲又は殺傷」とされている。

例外は、第9条の許可を受けた場合などだ。

ムクドリとスズメは狩猟鳥だという情報が農研機構の資料にある。

ただ、環境省は狩猟鳥獣を「狩猟鳥獣(46種、鳥類のひな及び卵を除く)」としている。つまり、ムクドリやスズメであっても、ヒナと卵は狩猟鳥獣には含まれない。

違反した場合の罰則は、第83条第1項第1号に規定されている。

許可なく鳥の卵を採取・損傷したり、ヒナを捕獲・殺傷したりすると、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金が科せられる。

第83条第2項では、未遂も罰するとされている。

成鳥のムクドリやスズメを捕まえた場合にどの条項が適用されるかについては、私は確認していません。

屋根裏の鳥を追い出す方法については、別の記事で解説している。

関連:屋根裏の鳥を追い出す方法|ガサガサが鳥のとき今夜やること

天井裏の鳥の鳴き声で相談できる窓口と、業者に頼む目安

市区町村・都道府県の鳥獣の担当

第9条の許可を出すのは、環境大臣または都道府県知事だ。

環境省の説明によると、多くの都道府県で知事の許可権限の一部が市町村長に移譲されている。

許可が必要かどうか、どこに申請すればよいかについては、住んでいる市区町村または都道府県の鳥獣担当部署に問い合わせるのが一番早い。

大阪府は、野鳥が巣を作った際の問い合わせ先として、動物愛護畜産課の野生動物グループを案内している。

浦安市は、私有地の巣については所有者が対応するものであり、市は撤去しないと案内している。

巣の撤去を自治体が必ず行ってくれるとは限らない。

他の自治体の窓口や対応については、私は確認していません。

業者に頼む目安

以下のいずれかに当てはまる場合は、自分で対応を進めない方がいい。

  • 鳴き声が鳥かどうか分からない
  • 夜にも鳴き声や足音が続き、鳥ではない動物の見込みがある
  • 巣や出入り口が見えない、手が届かない
  • 巣に卵やヒナがあり、撤去が要る

業者に依頼する場合でも、卵やヒナがいる場合は許可が必要な点は変わらない。依頼する業者に、許可を受けているかを確認しておく。

鳥の出入りも巣の材料も見えず、夜にも鳴き声が続いてネズミの可能性が残るときは、天井裏の鳴き声はネズミか|今夜確かめることに、ふん・かじった跡など今夜見る跡をまとめている。

まとめ|屋根裏の鳥の鳴き声が聞こえたら今夜確かめること

屋根裏の鳥の鳴き声は、鳴き声だけでは、それが鳥なのかどうかは分からない。

今夜確かめたいことは3つある。

  1. 鳴き声がした時刻と、家のどのあたりから聞こえたかを書き留める
  2. 明るくなったら、屋根のすき間や戸袋、軒下に鳥が出入りしていないか見る
  3. 軒下や戸袋のまわりに、枯れ草やわらくず、ふんが落ちていないか見る

鳥だと分かったとしても、巣に卵やヒナがいるか分からないうちは、出入り口を塞がない。

許可なく卵を採取・損傷したり、ヒナを捕獲・殺傷したりすると、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金が科せられる。

鳥ではなさそうだと思ったら、屋根裏の音全般についての記事で、正体を絞り込んでいく。

関連:屋根裏に何かいる|音と鳴き声で正体をどこまで絞れるか

この記事で引用した資料

(2026年10月17日に確認)

  • 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律 第2条・第8条・第9条・第83条(e-Gov 法令検索)ページ
  • 環境省「捕獲許可制度の概要」ページ
  • 農林水産省 鳥獣被害対策マニュアル「ムクドリ」ページ
  • 農研機構「鳥種別生態と防除の概要:ムクドリ」ページ
  • 農研機構「鳥種別生態と防除の概要:スズメ」ページ
  • 三鷹市「ムクドリ(椋鳥)ムクドリ科」ページ
  • 三鷹市「スズメ(雀)スズメ科」ページ
  • 東京都建設局「ムクドリ」ページ
  • 西東京市「野鳥」ページ
  • 大阪府「野鳥が巣を作ったときの対応」ページ
  • 浦安市「ムクドリやカラスなどの鳥獣について」ページ
  • 横浜市「野生動物による生活被害について」ページ
  • 墨田区「ハクビシン・アライグマについて」ページ

竹内 亮太(たけうち りょうた)

家で聞こえる音の正体を絞り込んで、次に何をすればいいかまで決められるようにするために、
このサイトを書いている。

害獣の駆除業者ではないし、自分の家に何かが出たこともない。だから体験談は書かない。
やっているのは、公的機関の資料を1件ずつ開いて、書いてあることと書いていないことを分けることだ。

音だけで正体は断定しない。
どこまで分かって、どこから先は天井裏に上がらないと分からないのかを分けて書く。

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