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寝ていたら布団にネズミが入ってきた。布団の上を歩き回っていた。押入れの布団にはフンもついていた。
こんなことがあると、その布団を今夜も使っていいのか、ネズミはどこから入ってきたのか、すぐにでも知りたいと思うはずだ。
ここでは、東京都や区・市の資料に書かれていることと、書かれていないことを分けて、今夜やるべきことを順番に説明していく。
まず、結論から言ってしまうと、
- 枕元で聞こえるガサガサだけでは、ネズミがどこにいるかは決められない。ふん・かじり跡・こすり跡と合わせて絞る
- 東京都の資料では、ネズミは12㎜(1.2cm)以上の穴があれば通り抜けられるといわれている
- ネズミが来た布団を洗うか捨てるかは、開いた東京都・区・市の資料8件には書かれていなかった
ネズミが布団に来るのは夜|資料に書いてあること
寝ている人の布団にネズミが入ってくるということを、直接的に書いた資料は、こちらで調べた東京都・区・市の資料8件の中には見当たらなかった。
資料に書かれているのは、ネズミが活動する時間帯と、巣を作る場所の2つだ。
人が寝静まった時間に動く
東京都多摩府中保健所の資料「ねずみ対策」には、こう書かれている。
「屋内に生息するねずみは人に依存して生活しているので、人の生活パターンに左右され、人が寝静まった夜間や留守で人が不在の時間帯などに活動することが多いといえます。」
布団で寝ている時間は、この「人が寝静まった夜間」に当たる。
中野区のページにも「夜行性のため、おもに夜間に活動します」と書かれている。
同じページには「ネズミは寒さに弱いため、冬期や夜に家の中に侵入してきます」ともある。
ネズミの被害が多くなる時期について、多摩府中保健所の資料はこう説明している。
「一般的には、寒くなる10~11月頃に、暖かい民家に侵入するため多くなり、外が暖かくなる3月頃から少なくなります。」
押入れは巣の場所として書かれている
東京都の資料「6 ネズミ・生活害虫の対策」では、家の中でネズミが巣を作る場所として「押し入れやタンスの中」を挙げている。
その注釈には「※暖かく、人目に付きにくい場所に紙や布、ビニールなどを集めて巣を作ります。」と書かれている。
布団は布でできているし、押入れにしまっておくこともある。
ただ、布団を巣の材料にすると書いた資料は、今回調べた8件の中には見つからなかった。資料に書かれているのは、「紙や布を集める」「押し入れに巣を作る」という内容までだ。
枕元のガサガサだけでは決められない|天井裏・壁の中・押入れは音と痕跡で絞る
枕元でガサガサという音がしても、その音だけでは、ネズミが部屋の中にいるのか、それとも天井裏や壁の中を通っているのかを判断することはできない。
今回調べた8件の資料には、音の種類でネズミの居場所を特定するという記述はなかった。
音について具体的に書かれていたのは、さいたま市のページにある「夜になると天井から音がする」という1か所だけだった。
中野区保健所の資料には、家の構造についてこう書かれている。
「一般の家には外壁と内壁があり、天井、床下、全ては空間でつながっています。」
つまり、枕元で聞こえる音が、必ずしも部屋の中から出ているとは限らないということだ。
多摩府中保健所の資料は、クマネズミの生息場所として「ビル内部の高い所、壁の中、天井裏など」を挙げている。
音と合わせて見る「ラットサイン」
さいたま市のページでは、音、かじられた跡、フン、足跡やこすれた跡を「ラットサイン」と呼んでいる。
これらを手がかりに探すと、ネズミの通り道やよくいる場所がわかる、と書かれている。
こすり跡というのは、ネズミの体から出る脂や汚れが付いてできる、黒光りした跡のことだ(多摩府中保健所の資料より)。
同じ資料には「ねずみは決まった通り道を通ることが多いのです。」とも書かれている。
ラットサインの近くに隙間があった場合、「この近くにすき間があったら、そこを出入りに使っている可能性が高い」と説明されている。
布団のまわりで見る場所
中野区保健所の資料では、室内の侵入口として「押し入れ、天袋の奥や家具の裏」を挙げている。
同じ資料には、「押入の天板がずれている場合」の写真も掲載されている。
布団のまわりで見るのは、次の場所になる。
- 枕元と、布団を敷いていた床
- 押入れの中と奥
- 押入れの天板
- 天袋の奥
- 家具の裏
痕跡の場所から居場所を絞る
- 布団のまわりや押入れに、ふん・かじり跡・こすり跡がある:部屋の中や押入れを通っている手がかりになる
- 部屋の中に痕跡が見つからず、音が天井や壁の方からする:天井裏や壁の中を通っていることがある。ここから先は、天井裏を点検しないと分からない
布団の周りでネズミの気配を感じたときは、音だけでネズミだと決めつけたり、どこにいるか判断したりせず、痕跡と合わせて慎重に判断する必要がある。
ネズミが来た布団・押入れの布団にふんがあったとき
今回調べた東京都・区・市の資料8件には、ネズミが来た布団や、フンが付いた布団を洗うべきか、捨てるべきかについては書かれていなかった。
国の機関の資料に書かれているかについては、私は確認していません。
ふんが落ちていた場所について書かれていること
多摩府中保健所の資料には、フンが落ちていた場所についての質問と回答がある。
質問は「ねずみのフンが落ちていた場所や、ねずみが歩いた場所は、消毒したほうがいいの?」というものだ。
回答は「あまり神経質になる必要はありません。」という言葉から始まっている。
消毒するなら、消毒用アルコールで拭き取る程度で十分だと続いている。
ただし、調理台や食器、調理器具など、食品が間接的に汚染される可能性のある場所や器具は、よく洗って消毒するように、とも書かれている。
これはあくまで「場所」についての回答であり、布団について書かれたものではない。
もし布団を洗う必要があるなら、布団の洗濯表示を確認するのが良いだろう。
体調に不安がある場合は、医療機関に相談することをすすめる。
押入れの布団と収納について書かれていること
東京都の資料「6 ネズミ・生活害虫の対策」には、押入れについてこう書かれている。
「クマネズミは室内に放置してある材料で巣を作ります。押入れやタンス、物置きなどに段ボール、タオル、衣類、紙などが長期間放置してある場合は、時々チェックするようにしましょう。また、巣材になるこれらのものは密閉容器(プラスチックなどの硬い材質のもの)で保管しましょう。」
京都市のページには「衣類などの繊維製品はタンスやプラスチックのケースに収納しましょう。」と書かれている。
同じページには「押入れやタンス、箱類に穴が開いていないか、定期的に点検しましょう。」ともある。
中野区のページでは、巣があるか確認する場所として「押入れの奥、流しの下、段ボールの中、引き出しの中」を挙げている。
中野区保健所の資料には、「押し入れや天袋の奥、冷蔵庫や家具の下、引出の中などを点検し、巣を除去します。」と書かれている。
押入れの布団にフンがあった場合は、布団だけでなく、押入れの奥や天袋に巣や隙間がないかも確認する必要がある。
今夜どこで寝るか|ネズミが来た布団を敷く前に確かめること
今夜どこで寝ればいいかの目安については、今回調べた8件の資料には書かれていなかった。
資料に書かれている内容から、布団を敷く前に確認できることは、次の4点に絞られる。
- 布団のまわりと押入れに、ふん・かじり跡・黒光りしたこすり跡があるか
- 押入れの天板のずれ、天袋の奥、家具の裏にすき間がないか
- 12㎜(1.2cm)以上の穴やすき間がないか
- 食べ物とゴミを片づけたか
4点目の根拠となっているのは、東京都の資料にある「特に夜間、屋内外の食品やゴミ箱をきちんと片づけ、ネズミにエサを与えないようにしましょう。」という一文だ。
もし、ネズミの痕跡がその部屋にあり、かつ隙間をその日のうちにふさぐことができない場合は、布団を別の部屋に敷くという選択肢もある。
どちらを選ぶかは、資料の数字だけでは決められないことだ。
すき間の大きさは資料ごとに違う
東京都の資料「6 ネズミ・生活害虫の対策」には、こう書かれている。
「ネズミは自分の頭ほどの穴( 12㎜以上)があれば通り抜けることができるといわれています。」
多摩府中保健所の資料も、クマネズミが通り抜けられる隙間を1.2cm以上としている。
同じ資料の図には、「木材などであれば、かじって通れる大きさの穴にしてしまいます。」とある。
区や市の資料では、隙間の大きさに幅がある。
- 中野区のページ:「1センチメートル程度の隙間や穴」
- 墨田区のページ:「1から2センチメートル以上の隙間を見つけてふさいでください。」
- さいたま市のページ:「ネズミは1.5cm程度の隙間があれば通り抜けることができます。」
- 京都市のページ:「1cm以上の穴やすき間がないか点検しましょう。」
どの数字が正しいかについては、資料だけでは断定できない。
自分でできることの限界と、業者に頼む目安
自分でふさぐときに資料が書いている材料と注意
多摩府中保健所の資料は、隙間をふさぐ材料の例を値段付きで紹介している。
「金属タワシ(1個100円)」「きっこう金網(1m2あたり200円)」「外壁用パテ(200g500円)」。
これは資料に書かれた当時の値段であり、現在の販売価格ではないことに注意が必要だ。
墨田区のページでは、金網は網目の大きさが8ミリ以下のものを使用するよう推奨している。
壁の中に巣を作られて巣を取り除けない場合について、多摩府中保健所の資料は、侵入経路を見つけ、ネズミがいないタイミングを見計らって侵入口をふさぐとよい、としている。
墨田区のページには、こう書かれている。
「いきなり侵入口を全部ふさぐと、天井裏や床下などで死んで、悪臭やハエが発生することがあります。」
中野区保健所の資料では、電気設備周辺の注意点として、次のような記述がある。
「分電盤やブレーカー周辺は、自分で穴ふさぎを行わないでください。感電や火災など思わぬ事故につながる恐れがあります。疑わしい時は必ず電気工事業者に依頼してください。」
多摩府中保健所の資料にも、「注意点!天井裏や高所などの危険な場所については、専門業者に依頼したほうがよい場合もあります。」と書かれている。
市や区は駆除をしているか
今回調べた自治体の資料のうち、3件(中野区・さいたま市・多摩府中保健所)は、ネズミの駆除は行っていないと明記している。
中野区のページには「ネズミの駆除はしていません」とある。
さいたま市のページには「保健所ではネズミ等についての防除作業や駆除は行っていません。」と書かれている。
多摩府中保健所の資料にも「駆除は行っておりません」とある。
業者に頼む目安
資料の注意点や、これまでに説明した痕跡の見方を踏まえると、自分でふさぐのが難しいのは、次のようなケースだ。
- 布団のまわりに痕跡が無く、天井や壁の方から音がする
- すき間が天井裏や高い所にある
- すき間が分電盤やブレーカーのまわりにある
- 隣の家との間が狭く、外から侵入口を探せない
最後の点について、墨田区のページにはこう書かれている。
「隣の家との間隔が狭く、人が入り込めない場合は、侵入口を探すことはできないので、床下や天井をはがして点検する必要があります。」
隙間をふさいだ後も、布団の周りで再びネズミの痕跡が見つかるようであれば、まだ侵入口が残っている手がかりになる。
▶ すき間が天井裏や高い所にあって自分でふさげないときに、侵入口を調べてもらえるか害獣の業者に電話かメールで相談する
※見積もりと相談に対応している地域:東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、三重、大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山
まとめ|ネズミが布団に来た夜にすること
- ネズミが動くのは、人が寝静まった夜間や留守の時間が多い(多摩府中保健所の資料)
- 枕元のガサガサだけでは、ネズミがどこにいるかは決められない。ふん・かじり跡・こすり跡と合わせて絞る
- 布団のまわりでは、枕元、押入れの中と奥、天板、天袋の奥、家具の裏を見る
- ネズミが来た布団を洗うか捨てるかは、開いた東京都・区・市の資料8件には書かれていなかった
- 東京都の資料では、ネズミは12㎜(1.2cm)以上の穴があれば通り抜けられるといわれている。今回開いた区や市のページでは1cmから2cmと幅がある
- 痕跡がその部屋にあって、すき間をその日のうちにふさげないなら、布団を別の部屋に敷くという決め方がある
- 天井裏・高い所・分電盤のまわりのすき間は、自分でふさがない
▶ 布団のまわりに痕跡が無く天井や壁の方から音がするときに、天井裏を確かめてもらえるか害獣の業者に電話かメールで相談する
※見積もりと相談に対応している地域:東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、三重、大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山
この記事で引用した資料
- 東京都多摩府中保健所「ねずみ対策 ―クマネズミってご存知ですか?―」ページ
- 東京都「6 ネズミ・生活害虫の対策」ページ
- 中野区「ネズミの被害にご注意を」ページ
- 中野区保健所「ネズミの侵入箇所点検実例写真集」ページ
- 墨田区「ネズミの防除」ページ
- さいたま市「ネズミの防除について」ページ
- 京都市「ご家庭でできるネズミ対策について」ページ
竹内 亮太(たけうち りょうた)
家で聞こえる音の正体を絞り込んで、次に何をすればいいかまで決められるようにするために、
このサイトを書いている。
害獣の駆除業者ではないし、自分の家に何かが出たこともない。だから体験談は書かない。
やっているのは、公的機関の資料を1件ずつ開いて、書いてあることと書いていないことを分けることだ。
音だけで正体は断定しない。
どこまで分かって、どこから先は天井裏に上がらないと分からないのかを分けて書く。

