
※このサイトには広告を含みます。
天井からキュッキュッという音が繰り返し聞こえる。記事によってイタチ、コウモリ、ネズミ、アライグマなど、原因の特定がバラバラだ。火災報知器の電池切れという説もある。
音だけでは、原因を一つに絞ることはできない。でも、今夜すぐにできる確認方法はある。音の鳴る間隔を測ること。天井の警報器のランプを見ること。足音やフンがないか確認すること。この3つで、ある程度原因を絞れるはずだ。
天井のキュッキュッという音は、記事によって別の動物に当てられている
ネットで検索すると出てくる業者の記事をいくつか見てみた。同じキュッキュッという音でも、ある記事ではイタチ、別の記事ではコウモリになっている。ネズミやアライグマだと書いている記事もあった。
どの記事も、情報源が明記されていない。答えが割れていることにも触れていない。
公的な資料も調べてみた。堺市・大阪府・北九州市のイタチ、北九州市のタヌキなど、京都市のアブラコウモリについての資料には、鳴き声に関する記載はなかった。音について書かれていたのは、イタチの資料にあった「天井裏を走り回ってうるさい」という足音の苦情だけだった。
ネズミ、アライグマ、ハクビシンの鳴き声の公的資料は、私は確認していません。
鳴き声から分かることと分からないことについては、屋根裏の音に関する別の記事で詳しく説明している。
関連:天井の物音の正体は何か|ガリガリ・ガサガサ・ミシミシの違いと確かめ方
キュッキュッという音だけでは、どの動物かの特定は難しい。動物以外の原因も考えられる。ここからは、音以外の手がかりを使って原因を絞っていく。
天井からキュッキュッと鳴る間隔を測る|規則正しいか、足音を伴うか
まず、音の鳴る間隔を時計で測ってみよう。スマートフォンのストップウォッチでも十分だ。
確認する点は二つ。一つは、音が決まった間隔で規則正しく繰り返すかどうか。もう一つは、キュッキュッという音の他に、足音やガサガサという音がするかどうかだ。
もし、決まった間隔で、毎回同じように音が繰り返されるなら、機械の音の可能性も出てくる。足音もして、音が鳴る時間帯もバラバラなら、天井裏の動物が原因かもしれない。ただし、これだけではどちらとも断定はできない。
記録しておきたいのは、鳴った時刻、間隔、1回に鳴る回数、聞こえる場所、そして他の音の有無だ。数晩分の記録があれば、業者や管理会社に相談する際に、そのまま見せることができる。
| 記録すること | 1晩目 | 2晩目 | 3晩目 |
|---|---|---|---|
| 鳴った時刻 | |||
| 間隔 | |||
| 1回に鳴る回数 | |||
| 聞こえる場所 | |||
| ほかの音(足音・ガサガサ) |
一定の間隔で鳴る音の測り方については、別の記事でも触れている。
関連:一定の間隔で天井から音がする|トントン、動物か設備か今夜は間隔を測る
天井の火災報知器のランプを見る|電池切れの音は一定の間隔でくり返す
もし音が規則正しく鳴るなら、まず天井の住宅用火災警報器を確認しよう。
消防庁のQ&Aには、次のような説明がある。
「住宅用火災警報器は、電池が切れそうになった際や故障の際に音や光で知らせてくれる機種があります。」
広島市消防局のウェブサイトには、電池切れの音についてこう書かれている。
「電池切れの時には音声でお知らせするかピッ ピッ と短い音が一定の間隔で鳴りますので新しい電池に交換してください。」
資料に書かれている音は「ピッ」という音だ。「キュッ」という表現は、参照した消防庁、消防局、メーカーの資料には見当たらなかった。それでも、短い音が一定の間隔で繰り返される、という点は、規則正しく鳴るキュッキュッという音と共通している。そのため、火災報知器の可能性も捨てきれない。
間隔は機種によって異なる。西宮市消防局の表(平成18年前後製造の機種)によると、電池切れの「ピッ」という音の間隔は、メーカーによって30秒おき、40秒おき、60秒おきに分かれている。
| メーカー | 電池切れの音(西宮市消防局の表・平成18年前後製造) |
|---|---|
| 能美防災 | 60秒おきに「ピッ」 |
| ニッタン | 「ピッ 電池切れです」3回繰り返し後30秒おきに「ピッ」 |
| パナソニック | 40秒おきに「ピッ」 |
| セコム | 「ピッ 電池切れです」30分後60秒おきに「ピッ」 |
Panasonicの案内では、「ピッ、電池切れです。」という音声が3回鳴った後、約40秒おきに「ピッ」という音が鳴るという。また、「音声無し、警報音のみの機種もあります。」とも書かれている。
同じ案内の図では、作動灯(赤いランプ)が約8秒おきに点滅すると説明されている。
設置からの年数も手がかりになる。消防庁のウェブサイトには、「その寿命は10年とされています。」とある。
西宮市消防局のウェブサイトには、「設置されて10年程度経過しており、定期的に電子音が鳴る場合は、電池切れを知らせる音の可能性があります。」と書かれている。
確認する方法は、音が鳴っている最中に天井の警報器を見上げることだ。光で知らせる機種なら、ランプが点滅しているかを確認しよう。音が警報器の近くから聞こえるかどうかも見ておきたい。
警報器の音の止め方や電池の交換は、お使いの機種の取扱説明書かメーカーの案内で確かめてほしい。
鳴っているのが火災報知器だと分かったら、夜中に音の出どころを探す方法と止め方は、火災報知器の電池切れが夜中に鳴るときの記事にまとめてある。
天井裏の動物を疑うときに一緒に見ること|足音・フン・季節
キュッキュッという音以外に手がかりがあるなら、天井裏の動物が原因として考えられる。
足音について。参照した自治体の資料に出てくる音は、天井裏を走り回る音だった。
フンについて。京都市の資料によると、アブラコウモリのフンは「5~10mm前後」で、クマネズミのフンと似ているとされている。フンがあったとしても、見た目だけで動物を特定することは難しい。
すみつく場所について。堺市のウェブサイトでは、イタチについて「最近は天井裏にすみつくことが多くなりました。」と説明されている。
大阪府のウェブサイトには、「グラスウールの断熱材をほぐして巣を作り、子育てすることもあります。」と書かれている。
京都市の資料では、アブラコウモリは「人家の天井裏や高速道路の橋脚の隙間など,人為的な閉鎖空間に生息します。」とされている。
季節について。参照した資料で繁殖期の月が記載されていたのは、2つだけだ。
堺市のウェブサイトのイタチに関する記述では、「繁殖期は4月頃から8月頃で年1回5~6頭を出産します。」とある。
京都市の資料のアブラコウモリは、7月初旬から8月中旬が繁殖期だ。
他の自治体や他の動物の繁殖期については、私は確認していません。
春から夏にかけて音が続き、足音やフンもあるようなら、天井裏の動物の可能性も考え、業者に見てもらう材料になるだろう。
部屋の中や窓際からキュッキュッと聞こえるとき
音が天井からではなく、部屋の中や窓際、押入れのあたりから聞こえることもある。
質問サイトの回答には、ヤモリ、カネタタキやコオロギなどの虫、エアコンや洗濯機の音などが原因として挙げられていた。
ヤモリや虫が家の中で鳴くことを記述した公的機関の資料は、私は確認していません。音だけでヤモリや虫だと断定することもできない。
音がする場所の近くにヤモリや虫の姿がないか、家電が動いている時間帯と音が鳴る時間帯が重ならないかを確認してみよう。
マンションの天井からキュッキュッと音がするとき|上の階と管理会社
マンションの場合、天井の上が必ずしも天井裏とは限らず、上の階の部屋であることもある。
質問サイトでも、マンションの天井からキュッキュッという音がするという質問に対して、上の階の住人の音ではないか、管理会社に相談してみてはどうか、という回答が見られた。
上の階の足音や物を動かす音と一緒に鳴るか、音が鳴る時間帯が決まっているかなどを記録して、管理会社に相談するのが良いだろう。天井に住宅用火災警報器があるなら、そのランプの点滅も確認しておきたい。
関連:家鳴りはマンションでも起きる|鉄筋のミシミシ音の見分け方
自分でできることの限界と、業者に頼む目安
自分でできるのは、確かめるところまでだ。音の間隔を測る。警報器のランプを見る。足音やフンがないか確認する。ここまでで、ある程度原因を絞り込めるはずだ。天井裏に何がいるかを正確に知るには、天井裏を見なければ分からない。
動物を捕獲することは、許可なしにはできない。環境省のウェブサイトには、「鳥獣又は鳥類の卵については、狩猟により捕獲する場合を除いて、原則としてその捕獲、殺傷又は採取(以下「捕獲等」という)が禁止されています。」とある。
堺市のウェブサイトにも、「捕獲する場合は鳥獣保護管理法に基づく許可が必要です。」と記載されている。
京都市の資料では、アブラコウモリは「鳥獣保護法で保護された野生動物であるため,捕獲・殺処分できません。」とされている。
許可を出す窓口についても、資料によって記述が異なる。大阪府のウェブサイトは、「イタチ捕獲するには、市町村長の捕獲許可が必要ですので、お住まいの市町村窓口にご相談ください。」としている。許可に関する詳細は、お住まいの市町村の窓口で確認するのが良いだろう。
業者に依頼する目安は、以下の4つのうちどれかに当てはまる場合だ。
- 天井の警報器のランプが点滅しておらず、音も警報器のほうから聞こえない
- キュッキュッのほかに、足音やガサガサという音がある
- 天井の近くにフンがある
- 春から夏にかけて、音が続いている
このいずれかに該当し、かつ天井裏を自分で確認できない場合は、業者に相談する段階だ。電話やメールで相談を受け付けている業者もある。音の記録を手元に置いて相談すると、話がスムーズに進むだろう。
▶ 警報器ではなさそうで、足音やフンがあるのに天井裏を自分で確かめられないときに、音の記録を手元に置いて、天井裏を調べてもらえるかを害獣の業者に電話かメールで相談する
※見積もりと相談に対応している地域:東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、三重、大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山
まとめ|天井からキュッキュッと音がしたら、今夜確かめる3つ
天井のキュッキュッという音は、記事によって原因とされる動物が異なっていた。参照した自治体の資料にも、鳴き声に関する記載はなかった。音だけでは、原因を特定することはできない。
今夜、自分で確認できることは、次の3点だ。
- 鳴る間隔を測る。規則正しいか、足音を伴うかを見る
- 天井の火災報知器のランプを見る。電池切れの「ピッ」の間隔は、西宮市消防局の表では機種によって30秒・40秒・60秒おき
- 足音・フン・季節を見る。そろうなら天井裏の動物の候補
もし火災報知器が原因だった場合、止め方はお使いの機種の取扱説明書かメーカーの案内で確かめよう。動物が原因の候補として挙がった場合は、捕獲する前に、お住まいの市町村の窓口や業者に相談しよう。
▶ 足音・フン・季節がそろって天井裏の動物が候補に残ったときに、捕獲の前に天井裏の調査と許可の要る作業について害獣の業者に電話かメールで相談する
※見積もりと相談に対応している地域:東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、三重、大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山
この記事で引用した資料
(2026年10月17日確認)
- 環境省「捕獲許可制度の概要」ページ
- 消防庁「住宅防火関係 住宅用火災警報器を設置しましょう!」ページ
- 消防庁「住宅用火災警報器Q&A」ページ
- 西宮市 消防局予防課「住宅用火災警報器から定期的に電子音が聞こえるのですが・・・」ページ
- 広島市 消防局安佐南消防署予防課「住宅用火災警報器が鳴ったら」ページ
- 堺市 環境共生課「イタチでお困りの方へ」ページ
- 大阪府 動物愛護畜産課野生動物グループ「イタチでお困りの方へ」ページ
- 北九州市 鳥獣被害対策課「よくある相談と対策【タヌキなど】」ページ
- 北九州市 鳥獣被害対策課「よくある相談と対策【イタチ】」ページ
- 京都市「衛生動物だより No.59」ページ
メーカーの説明(公的な資料ではありません。自社製品についての説明です)
- Panasonic「電池切れ・故障・交換時期の見分け方と外し方|住宅用火災警報器」ページ
竹内 亮太(たけうち りょうた)
家で聞こえる音の正体を絞り込んで、次に何をすればいいかまで決められるようにするために、
このサイトを書いている。
害獣の駆除業者ではないし、自分の家に何かが出たこともない。だから体験談は書かない。
やっているのは、公的機関の資料を1件ずつ開いて、書いてあることと書いていないことを分けることだ。
音だけで正体は断定しない。
どこまで分かって、どこから先は天井裏に上がらないと分からないのかを分けて書く。

