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屋根裏から音がする。動物の種類を特定する手助けになればと、調べたことを並べてみた。姿を見ていない場合、体の大きさ、入り込める隙間の大きさ、そしてフンの様子から見分けることになる。
屋根裏 タヌキとハクビシンは、顔が似ているから間違えられる
屋根裏 タヌキとハクビシンは、顔が似ているせいでよく間違われる。東京都環境局のページにも、こう書かれている。
アライグマ・ハクビシンは、在来種のタヌキやアナグマと顔の特徴が似ているため、見間違えられることがよくありますが、全身の特徴を理解すると区別することが可能です。
見間違えるのは都も認めている。だから、顔だけで判断するのは避けた方がいい。
| 動物 | 体長 | 体重 | 見た目の特徴 | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| ハクビシン | 40〜60センチ | 2.0〜5.5キロ | 鼻から額にかけて白い筋 | 東京都環境局 |
| アライグマ | 40〜65センチ | 3.5〜11.0キロ | 尾に5〜10本の縞 | 東京都環境局 |
| タヌキ | 50〜60センチ | 約3〜5キロ | 灰褐色。目の周りと足先が黒い。足の指は4本 | 市川市 |
| テン | 記載なし | 1.1〜2.1キロ(オス飼育個体) | 記載なし | 農研機構 |
タヌキは足の指が4本だと市川市のページにある。屋根裏に足跡が残っていれば、指の数で絞れる。
天井 ハクビシンなら、8センチ四方の隙間から入っている
天井 ハクビシンなら、8センチ四方の隙間からでも入ってくる。東京都環境局はこう書いている。
木登りが得意、柱に登る、電線を伝い歩きする、8センチメートル四方の隙間にも入り込む
電線を伝い歩きする。これは重要なところで、地面から直接登ってくるわけではないので、庭に何も置いていなくても入られる。
8センチ四方というサイズは、農研機構が出している「一辺8センチの正方形、直径9センチの円」という数字ともほぼ一致する。数え方が違う2つの資料が同じような数字を出しているので、このサイズは信じていい。
天井 ハクビシンが疑わしい場合は、屋根に接している電線と、そこから軒下へのルートを確認してみてほしい。
ハクビシン 親子で聞こえるなら、1〜4頭
足音が複数聞こえる。ハクビシン 親子だろうか。東京都環境局の数字はこうだ。
- ハクビシン:一年中繁殖が可能である(年に1回)。一度に約1〜4頭出産する
- アライグマ:冬から春先に交尾をし、春から初夏に出産する。夏以降の繁殖も確認されている。一度に約1〜6頭出産する
ハクビシンであれば、最大で親2頭と子4頭。アライグマだと、子どもの数は6頭まで増えることがある。もし足音が5つも6つも聞こえるようなら、ハクビシンよりもアライグマの可能性が高まる。
ハクビシンは一年中繁殖できるので、春先だけ注意すればいいというわけでもない。
屋根裏 テンは、夏のほうが小さい穴から入る
屋根裏 テンについては、農研機構が実験をしている。飼育されているオスのテン3頭を使って、どのくらいの大きさの穴を通れるかを調べた実験だ。
テンのオス成獣の飼育個体3頭の体重は、夏に1.1〜1.5kg、冬に1.3〜2.1kgである。冬に比べて夏に体重が軽い
テンが通過可能な穴サイズは穴の形に関わらず冬に比べて夏に小さい。通過可能な最小の穴サイズは正方形では一辺5cm、円形では直径5.5cmである。
一辺5センチ、円形なら直径5.5センチ。ハクビシンの8センチよりも小さいわけだ。つまり、ハクビシンが入れないような小さな隙間から屋根裏 テンは入ってくる。
さらに、季節によっても変わる。夏は体重が軽くなるため、通れる穴も小さくなる。同じ家でも、冬には塞がなくて済んだ穴から夏に入られることがある。
ただ、この実験はオスの飼育個体3頭で行われたものだ。農研機構も「今後はメスについて通過可能なサイズを明らかにする必要ある」と書いている。メスが通れる穴の大きさは、まだ分かっていない。
屋根裏のガリガリは、入ろうとして噛んでいる音のこともある
同じ実験で、もう一つ分かったことがある。
穴サイズが小さくなり、通過することが難しくなると、穴の周辺を噛む行動や引っかく行動が多くみられるようになる
通れない穴は、噛んで広げようとする。つまり屋根裏のガリガリという音は、もう中に入った動物の音ではなく、これから入ろうとしている音のこともある。
対処も変わる。農研機構はこう書いている。
穴を噛む行動や引っかく行動がみられたことから、穴をふさぐ場合には金網などの強度のあるものでふさぐ必要がある。
板やパテで塞ぐと噛み破られる。ふさぐなら金網だ。これは公的資料に根拠のある話なので、業者に頼むときも確認できる。
音から正体を絞る手順は天井の物音の記事に、屋根裏で聞こえた音のことは屋根裏に何かいるにまとめてある。
テン 臭いとテン 巣は、公的資料が見つからなかった
テン 臭い、テン 巣という言葉で検索する人がいる。調べたが、公的資料では裏が取れなかった。
自治体のページを、テンとイタチと家屋と被害で引くと約133件。上位8件を開いたが、出てきたのは島根県のインターンシップ報告書と秋田県の環境影響評価マニュアルで、家屋の被害の話ではなかった。テン 臭いとテン 巣について家庭向けに書いたものは0件だ。
場所をつけて、テンと屋根裏と天井裏と家屋で引くと約47,800件。上位9件を開いて、使えたのは農研機構の1件だけだった。残りは河川の資料と年金の名簿と市税のしおりだ。
そのため、テンの臭いがどのようなものかについては、ここでは触れない。業者のサイトには記載があるが、出典を確認できなかった。
ため糞はハクビシンだけじゃない
天井に茶色いシミが広がっている場合、ハクビシンによる「ため糞」を疑うことがある。これは天井の物音の記事に書いた。ただ、ため糞はハクビシンだけの習性ではない。
タヌキは排泄を1か所で行う習性があります。1度フンをしたところにはまた戻ってくる可能性が高いので、フンのようなものを見かけた場合はそのままにせずにできるだけ早く処理を行うことをお勧めします。
市川市のページに、タヌキも1か所で排泄すると書かれている。だから、天井のシミだけでハクビシンと断定することはできない。
タヌキについては、もう一つ注意点がある。
市内では毛の抜けたタヌキの目撃情報もありますが、このようなタヌキは疥癬症(かいせんしょう)に感染している可能性が高く、感染しているタヌキは、免疫力が落ち数週間ほどで衰弱して死んでしまうことが多いです。犬や猫などは疥癬症のタヌキとの接触で罹患する恐れがありますので、屋外で飼育されている場合はご注意ください。
犬や猫を屋外で飼っているなら、これは無視できない。
3種とも、勝手に捕まえられない。ただし制度は3つに分かれる
ハクビシン、アライグマ、タヌキの3種類とも、勝手に捕獲することはできない。しかし、根拠としている法律がそれぞれ違う。
| 動物 | 法令上の扱い | 捕獲するには | 出典 |
|---|---|---|---|
| アライグマ | 狩猟鳥獣+特定外来生物 | 被害がなくても捕獲できるが、事前の届出が要る | 東京都環境局/横浜市 |
| ハクビシン | 狩猟鳥獣+重点対策外来種 | 捕獲許可が要る(特定外来生物ではない) | 東京都環境局 |
| タヌキ | 在来種 | 県からの許可なく捕獲することが禁止 | 市川市 |
ハクビシンは特定外来生物ではないため、アライグマの届出制度は使えない。同じように屋根裏にいる外来種でも、扱いが違う。
自治体によって対応も違う。市川市のページにはこう書いてある。
市では、タヌキの捕獲や駆除を行っておりません。
その代わり、市川市では民間の駆除業者が加入している組合を紹介している。相談は無料だが、現地調査や駆除には費用がかかる。こうした仕組みがある自治体とない自治体があるので、まずは役所に電話で確認してみるのが順番としては先だ。
▶ 正体がネズミ以外なら、捕まえるだけで許可が要る。現地調査だけ無料で頼んでみる
まとめ|屋根裏の正体を絞るときに見るもの
- 足跡の指の数。4本ならタヌキの可能性(市川市)
- 侵入できている隙間の大きさ。8センチ四方ならハクビシンも入る。5センチならテン
- 足音の数。5つか6つならアライグマの子(1〜6頭)。3つか4つならハクビシン 親子(1〜4頭)
- 屋根に接している電線の有無。ハクビシンは電線を伝う
- フンが1か所にまとまっているか。ため糞はハクビシンとタヌキの両方にある
- 穴の周りに噛んだ跡があるか。入ろうとして噛んでいる途中のこともある。ふさぐなら金網
決め手となるのは、フンと侵入口の大きさだ。その測り方は天井の物音の記事にまとめてある。
⇒ 天井のシミと侵入口は市区町村がやらない。いくらかかるかだけ、見積もりで確かめる
この記事で見た資料
本文で引用した文は、下のページから一字も変えずに取っている。

