ツバメの威嚇「ツピー」は警戒の声|今夜決める明日の通り方

窓や玄関のそばを通ると、ツバメが「ツピー」と鳴いて頭のすぐ近くを飛んでいく。ツバメの威嚇がいつまで続くのか、このまま襲ってくるのか、巣を取っていいのかも分からない。

寄ってくるツバメが怖いと感じるときに知りたいのは、明日からどうやってこの場所を通ればいいか、ということだ。国の機関や自治体の情報を元に、ツバメの威嚇の声、巣に卵やヒナがいる期間、巣を取ることに関する法律、そして今夜決めておくべきことについて順に説明する。

ツバメの威嚇「ツピー」は警戒の鳴き声

国土交通省 中国地方整備局 太田川河川事務所のツバメに関するページには、警戒しているときの声は「ツピー、ツピー」と書かれている。鋭く鳴く、と説明されている。

同じページには、ヒナの声は「ジジジジ」と書かれている。

「ツピー」と「シャッ」――威嚇の声と音

2012年に知恵袋で「ツバメに威嚇されてます。」という質問があった。その投稿によると、2階の窓の上に巣があり、窓のそばに行くとツバメ2羽が顔のすぐ近くを飛んでくるそうだ。

その質問へのベストアンサーでは、「ツピーツピー」と鳴きながら頭上を飛んでくると回答している。

一方、質問者自身は、飛んでくるときの音を「シャッ、シヤッ」と表現している。

鳴き声だけでは、どの鳥かは特定できない。巣やツバメの姿も合わせて確認してほしい。

威嚇される場所は巣の下・巣の前の通り道

太田川河川事務所のページによれば、ツバメは人家の軒下や歩道橋、駅、ガレージなど、人工の建物に巣を作る。

2012年の質問では、巣は2階の窓の上にあった。

また、2016年の「ツバメに威嚇され困っています」という質問では、巣がアパートの階段のすぐ横にあったそうだ。質問者は、出入りのたびに威嚇され、低い姿勢で走って逃げていると書いている。

どちらのケースも、毎日通る場所のすぐそばに巣があったことがわかる。

太田川河川事務所のページでは、ツバメの産卵期は4〜6月としている。今回取り上げる知恵袋の3件の質問は、4月2日、5月6日、5月29日に投稿されていた。

ツバメは人を襲ってくるのか(ぶつかる・つつくか)

知恵袋の回答は襲ってこないというものだが、出典は個人の経験

2011年の知恵袋の質問「ツバメは襲ってくる?」では、祖母から、ずっと見ていると襲ってくると言われた、という内容だった。

ベストアンサーでは、産卵期は過敏になるが、人を襲うことはないと回答している。回答者自身も、一度威嚇された経験があると書いている。

2012年の質問のベストアンサーも、頭上を飛ぶもののぶつかることはないと答えている。

これらの回答には出典がなく、回答者の経験に基づいたものだ。2件の経験だけでは、すべてのツバメが襲ってこないとは断言できない。

一次情報で確かめられること・確かめられないこと

確かな情報としては、ツバメが警戒時に「ツピー、ツピー」と鳴くことだ。これは太田川河川事務所のページに記載されている。

同じページによると、ツバメの全長は約17cm、翼を広げると約32cmだ。

ツバメが人にぶつかるか、つつくか、怪我をさせるかについては、私は確認していません。

ツバメの威嚇はいつまで続くか(巣作り→抱卵→ヒナ→巣立ち)

威嚇が何日間続くかを具体的に日数で示した公的なページも、私は確認していません。

参考になるのは、巣に卵やヒナがいる期間だ。この期間は、許可なく巣を取ることができない。

巣作り

環境省 自然環境局 生物多様性センターの調査報告によると、全国的な記録では、巣作りは4月上旬から多い。遅い記録では8月にも見られる。

鳥取県のよくある質問のページには、巣は1日や2日でできるものではない、と書かれている。

巣作りに何日かかるか、という具体的な数字は、私は確認していません。

抱卵

生物多様性センターの報告によれば、卵は毎日1個ずつ産まれ、平均で5個ほどになる。卵をすべて産み終えた日から抱卵が始まる。

太田川河川事務所のページでは、卵の数は3〜7個、抱卵期間は13〜18日としている。

生物多様性センターの報告では、抱卵が最も多く記録されているのは5月上旬から中旬にかけてだ。

ヒナ

生物多様性センターの報告によると、約2週間の抱卵期間を経てヒナが孵化し、その後約3週間の育雛期間を経て巣立つ。育雛が最も多く記録されているのは5月下旬だ。

太田川河川事務所のページでは、巣立ちまでの日数を20〜24日としている。

巣立ちまでの目安は33〜42日

太田川河川事務所のページの抱卵日数と巣立ちまでの日数を足すと、抱卵が始まってから巣立ちまでは、最短で13日+20日=33日、最長で18日+24日=42日になる。(巣立ちまでの日数は、ヒナがかえった日から数えたものと読んだ。)

生物多様性センターの報告の、約2週間の抱卵と約3週間の育雛を足しても約5週間で、この範囲に収まる。

これらの日数の数え始めは、抱卵が始まった日だ。巣作りに要する日数は含まれていない。

巣立ち

生物多様性センターの報告によると、巣立ったヒナは、しばらくの間、巣の近くの電線などで親から餌をもらって生活する。やがて親から独立する。

親鳥は、その後、2回目の繁殖を行う。もし2回目の繁殖があれば、巣に卵やヒナがいる期間はさらに長くなる。

巣立った後、威嚇が何日で止むかについては、私は確認していません。

ツバメに威嚇されたとき、今夜決めておくこと

明日の通り道と時間を変える

まず、巣の場所を家族で確認する。軒下、窓の上、階段の横など、巣は毎日通る場所のすぐそばにあることがある。

次に、巣の下や前を通る回数を減らせるような、別の通り道を決める。もし別の出入り口があれば、巣立ちまでそちらを使うのが良い。

2016年の質問へのベストアンサーでは、堂々と通り過ぎることを勧めている。この回答にも出典はない。

窓・玄関の開け方と、巣に手を出さないこと

広島市のFAQでは、卵やヒナがいる巣は取り除けないため、巣立ちまで見守るように回答している。

巣の横の窓が開けにくくなる期間は、抱卵が始まってから33〜42日(約5週間)を目安に考える。2回目の繁殖があれば、この期間はさらに延びる。

巣の中をのぞいたり、棒で突いたり、台に乗って手を伸ばしたりしない。長岡京市のページによると、許可なく卵やヒナがいる野鳥の巣を撤去することは、鳥獣保護管理法で禁止されている。

子ども・高齢の家族に伝えること

伝えることは3つある。

1つ目は、巣の場所と、明日から通る新しい道についてだ。

2つ目は、巣に手を出さないことだ。長岡京市のページによれば、卵やヒナがいる巣を許可なく取ると、罰則の対象になる可能性がある。

3つ目は、威嚇されても、それだけで巣を取る理由にはならないということだ。

鳥取県のよくある質問には、カラスの例が挙げられている。威嚇してくるので巣を取り除いてほしい、という質問に対して、巣の撤去は土地の所有者や施設の管理者が自分で行う必要があり、卵やヒナを捕獲するには事前に許可が必要だ、という回答だった。

これはツバメに関する質問ではないが、鳥獣保護管理法第八条のただし書で挙げられているのは、許可を得た場合、狩猟、農林業の場合だ。威嚇されていることは、これらの理由には含まれていない。

威嚇してくるツバメの巣を取ってよいか――鳥獣保護管理法

卵・ヒナがいる巣

鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)の第八条には、次のように定められている。

「鳥獣及び鳥類の卵は、捕獲等又は採取等(採取又は損傷をいう。以下同じ。)をしてはならない。」

第二条第一項によると、「鳥獣」とは、鳥類または哺乳類に属する野生動物のことだ。

第九条第一項では、学術研究や鳥獣の保護、管理などを目的として捕獲等や卵の採取等をする者は、環境大臣または都道府県知事の許可を得なければならないと定められている。

第七十九条第二項には、都道府県知事の許可の事務を、地方自治法にもとづく条例で市町村が処理する場合のことが書かれている。

環境省の「狩猟制度の概要」によれば、狩猟鳥獣は鳥獣保護管理法施行規則で46種類(鳥類26種類・獣類20種類)定められている。鳥類26種類の一覧に、ツバメは含まれていない。

第八十三条第一項第一号は、第八条に違反して狩猟鳥獣以外の鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等をした場合の罰則について定めている。

「一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金」だ。

同条第二項により、未遂も罰せられる。

長岡京市のページも、違反すると1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金になる可能性があると説明している。

卵・ヒナがいない巣・作りかけの巣

第八条、第九条、第八十三条の本文には、「巣」という言葉は使われていない。法律で禁止されているのは、鳥獣の捕獲等と、鳥類の卵の採取等だ。

卵もヒナもいない巣の扱いについては、自治体の説明で確認する。

鳥取県のよくある質問では、巣だけの場合は許可は不要で取り除けると回答している。もし困った場所に巣を作られたら、早めに撤去すれば別の場所へ移動する、とも書かれている。

長岡京市のページでは、巣は「鳥が巣立った後であれば撤去しても問題ありません」と説明している。ただし、中に卵やヒナが残っていないかを必ず確認するように、と付け加えている。

相談先

どうしても卵やヒナを取り除きたい場合の許可窓口は、自治体によって異なる。お住まいの市区町村または都道府県の、鳥獣担当部署に問い合わせる。

例として、3つの自治体のページでは、以下のように記載されている。

長岡京市は、環境経済部 農林振興課 西山森林整備係だ。

鳥取県では、ツバメの卵の採取等は知事が、ヒナについては市町村長が許可権限を持っている。

広島市は、各区の地域起こし推進課・農林課、および経済観光局 農政課 鳥獣対策担当(082-504-2936)だ。

来年ツバメに威嚇されないために(巣立ちのあと)

太田川河川事務所のページによると、産卵期は4〜6月だ。生物多様性センターの報告では、巣作りは4月上旬から多い。

来年の準備として、巣作りが多くなる前に決めておくことが大切だ。

広島市のFAQでは、巣作り前にできることとして、進入路をふさぐこと、テープや紐を垂らすこと、空の古い巣を取り除き、壁にビニールやアルミ箔を貼ることなどを挙げている。

鳥取県のよくある質問によると、困る場所に巣を作られたら、早めに撤去すれば別の場所へ移動するとのことだ。

古い巣を取り除くのは、巣立ちが済み、中に卵やヒナが残っていないことを確認してからにする。親鳥が2回目の繁殖を行う可能性もある。

広島市のFAQでは、ツバメの糞対策として、巣の下に台を置くことを勧めている。

屋根や瓦にあるのがスズメの巣なら雀の巣駆除は市役所に頼めるか、屋根裏に鳥が巣を作ったときは屋根裏の鳥の巣にまとめた。

まとめ

知恵袋の質問では、威嚇してくるツバメの巣は、窓の上や階段の横など、毎日通る場所のそばにあった。太田川河川事務所のページによると、警戒時の声は「ツピー、ツピー」だ。

ツバメが人にぶつかるか、つつくかについては、私は確認していません。知恵袋の、襲ってこないという回答は、回答者の経験に基づくものだ。

巣に卵やヒナがいる期間の目安は、抱卵開始から巣立ちまでで33〜42日(約5週間)だ。2回目の繁殖があれば、この期間はさらに長くなる。

卵やヒナがいる巣を許可なく取ると、長岡京市の説明によれば、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金になる可能性がある。卵もヒナもいない巣は、鳥取県と長岡京市の説明によれば、許可なく取り除ける。

今夜決めるべきことは、巣の場所、明日の通り道、そして家族への伝え方の3つだ。

家の中で聞こえるのが鳥の声ではなく天井裏の足音のような音なら、何の音かの絞り込み方をネズミは屋根裏で何してる?とドタドタはネズミかハクビシン・タヌキかにまとめた。屋根裏にコウモリがいるのに音がしないときは屋根裏のコウモリの音がしないときにまとめた。

この記事で引用した資料


竹内 亮太(たけうち りょうた)

家で聞こえる音の正体を絞り込んで、次に何をすればいいかまで決められるようにするために、
このサイトを書いている。

害獣の駆除業者ではないし、自分の家に何かが出たこともない。だから体験談は書かない。
やっているのは、公的機関の資料を1件ずつ開いて、書いてあることと書いていないことを分けることだ。

音だけで正体は断定しない。
どこまで分かって、どこから先は天井裏に上がらないと分からないのかを分けて書く。

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