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換気扇からバタバタと音がする。トイレの換気扇の下にフンらしきものが落ちていると、換気扇を回しっぱなしにすることでコウモリがいなくなるのか気になる。
この記事では、浜松市の情報、鳥獣保護管理法、三菱電機の取扱説明書から、コウモリ対策で「書いてあること」と「書いていないこと」を分ける。その上で、今夜やることと、やらないことを整理する。
換気扇の回しっぱなしでコウモリは防げるか|資料に書いてあること
先に結論から言うと、換気扇を回しっぱなしにするとコウモリが入らなくなる、と明記している自治体やメーカーの資料を、私は確認していません。
浜松市の「家にコウモリが住み着いて困っている」というページにある手順は、換気扇を回すことではない。まず、コウモリがどこから入っているか確認し、家の中にコウモリがいない時間帯を調べ、その時間帯に出入り口を塞ぐ、という3つのステップだ。
三菱電機の取扱説明書(壁排気タイプ・P-01CND4 ほかの1冊)では、「安全のために必ず守ること」の中に、コウモリに関する注意があった。排気ファンの先端に、「小動物(こうもり等)が侵入しにくい屋外フード」がついているか確認するように、と書かれている。
つまり、これらの資料が示しているのは、コウモリの「入り口」の話であって、換気扇を回し続けることには触れていない。
検索で上に出る記事が書く「風・音・振動」と、その出典
インターネットで検索すると、換気扇を回しっぱなしにすることで、風や音、振動によってコウモリが入りにくくなる、と書かれた記事が見つかる。
これらの記事が正しいかどうかは、ここでは断定できない。効果があると書かれた公的な資料も、効果がないと書かれた公的な資料も、私は確認していません。
こうした記事を読む際には、根拠として公的機関やメーカーの資料が挙げられているかを確認するのが良い。もし挙げられていなければ、それは書き手の個人的な見解だと思ってほしい。
回しっぱなしとは別に見ておく所(フード・すき間)
浜松市のページによると、コウモリは1cm程の隙間があれば家に出入りできる。これは換気扇の周りに限った話ではない。
コウモリがどこから入っているかは、フンが落ちている場所などから推測できる、と浜松市のページには書かれている。換気扇の下にフンがあるなら、その換気扇の外側が侵入口の候補になる。
外から見て、換気扇の先に屋外フードが付いているかも確認しておきたい。三菱電機のその説明書では、フードが取り付けてあるか確かめる理由として、雨水が浸入して感電や火災につながったり、家財を濡らしたりする危険性を挙げている。
フードや網の目の大きさを何ミリにすればコウモリが通れなくなるか、という具体的な数字を示した公的な目安は、私は確認していません。数字で言えるのは、浜松市のページにある1cm程までだ。
換気扇からバタバタ音がするとき|コウモリか風かを先に分ける
バタバタという音だけで、コウモリと決めることはできない。風の音や、換気扇そのものの運転の音とどう分けるかは、マンションの換気口から音がする|カタカタは風か虫か動物かにまとめた。
音以外の手がかりとなるのは、フンが落ちている場所だ。換気扇の真下や、換気扇のある部屋の床に落ちていないかを見てほしい。
換気扇ではなく屋根裏から音がする場合は、コウモリが屋根裏にいるのに音がしない|パタパタが無い理由と今夜の確認のほうが近い。
換気扇のコウモリにスプレーを使う前に確かめること
中にいるか・いないか
浜松市のページには、出入り口を塞ぐ際の注意点がある。それは、家の中にコウモリを閉じ込めてしまわないようにすることだ。
もしコウモリを中に閉じ込めたまま塞いでしまうと、コウモリは死んでしまう。死体は悪臭や害虫発生の原因にもなる、と書かれている。
スプレーを使おうと考える前に、まずは換気扇の中や奥にまだコウモリがいないか確認する必要がある。いるかどうかわからないうちは、外側を塞いではいけない。
捕まえない・傷つけない(鳥獣保護管理法)
浜松市のページには、コウモリの捕獲は大変困難であり、「捕獲には許可が必要」だと書かれている。
鳥獣保護管理法の第八条では、許可を受けた場合などを除き、鳥獣の「捕獲等」をしてはならないと定められている。この法律でいう「捕獲等」とは、捕獲又は殺傷のことだ(第二条)。
この法律でいう「鳥獣」というのは、鳥類または哺乳類に属する野生動物のことだ。ただ、環境省によると、「ニホンアシカ・アザラシ5種・ジュゴン以外の海棲哺乳類、いえねずみ類3種」は対象外とされている。コウモリは、この中には含まれていない。
第八条に違反して、狩猟鳥獣以外の鳥獣の捕獲等をした者は、第八十三条第一項第一号に基づき、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処される。
手で捕まえようとしたり、叩いて傷つけたりすることも、この「捕獲等」に含まれる。
スプレーで換気扇は壊れないか(メーカーの注意)
三菱電機の取扱説明書(同じ説明書)には、製品を水に浸けたり、水やかび取剤をかけたりしないように、という警告がある。これは火災や感電を防ぐためだ。
忌避スプレーを換気扇にかけても良いかについての記載を、私は確認していません。
他のメーカーや機種については、この取扱説明書だけではわからない。自宅の換気扇の型番を確認し、その機種の説明書を自分で確かめる必要がある。
同じ説明書には、運転中は本体内部で羽根が回転しているので、指や物を入れないように、という注意もある。換気扇を回しっぱなしにしている場合、スプレーのノズルや棒などを内部に差し込まないようにしよう。
換気扇の下にコウモリのフンがあるとき
フンの掃除の仕方について、自治体や公的機関が示している案内は、私は確認していません。
浜松市のページでは、フンが落ちている場所は、侵入口の手がかりとして扱われている。掃除をする前に、どこに、どのくらいの量のフンが落ちていたかを覚えておくと、塞ぐ場所を考えるときに役立つ。
塞ぐ作業をする前に、次に説明する「塞ぐ時期」と「閉じ込めない」という注意点を先に読んでほしい。
トイレの換気扇のコウモリ対策|網・フードと塞ぐ時期
1cm程のすき間(浜松市)
浜松市のページに書かれている手順は、全部で3つだ。
- 侵入口を確認する
- コウモリが家にいない時間帯を調べる
- いない時間帯に、ガムテープや網などで出入り口を塞ぐ
トイレの換気扇の場合、外側のフードの周りや、壁との境目を確認する場所となる。1cm程の隙間が残っていないか確かめてほしい。
6~8月と冬眠前後は塞がない・中に閉じ込めない
浜松市のページでは、まだ飛べない幼獣がいる時期(6~8月)と、冬眠前後の時期には、侵入口を塞がないように求めている。
飛べない幼獣が中にいる状態で侵入口を塞いでしまうと、先ほど説明した「閉じ込めてしまう」ことと同じになる。この時期は、塞ぐのを待つ必要がある。
冬眠のころのコウモリについては、コウモリが屋根裏にいるのに音がしない|パタパタが無い理由と今夜の確認にも書いた。
家の構造上、出入り口を塞ぐのが難しい場合のやり方も、浜松市のページに2つ書かれている。CDやアルミ箔を周辺にぶら下げておくと、超音波を乱反射させてコウモリが嫌がって近づかなくなる可能性がある。もう一つは、出入り口の周りや定着する場所に、クレゾールや木酢液など、刺激臭のあるものを塗る方法だ。
ただし、換気扇本体に直接液体をかけないように注意が必要だ。先ほど触れた三菱電機の機種では、水やかび取剤をかけないように注意喚起されている。塗るのは本体ではなく、その周りの壁や隙間に限るべきだ。
賃貸・マンションは管理会社に先に言う
浜松市のページでは、自分の所有地や管理地ではない場所については、施設や土地の所有者・管理者に相談するように書かれている。
賃貸やマンションの換気扇は、フードや網を替える前に、管理会社や大家に伝える。換気口まわりの扱いは、マンションの換気口から音がする|カタカタは風か虫か動物かにも書いた。
換気口に入っているのがコウモリではなく鳥なら、換気口の鳥対策と鳥よけ|網を付ける前に今夜確かめることを見てほしい。
自分でできることの限界と、業者に頼む目安
浜松市は、原則として市ではコウモリの捕獲や駆除などは行わない、としている。自分の土地や管理地で対応が難しい場合は、専門の業者に相談することになる。ただし、作業は有料だ。
コウモリは捕獲が大変難しく、捕獲には許可が必要だ。自分でできることは、侵入口を見つけることと、コウモリがいない時間帯に塞ぐことまでだ。
以下のいずれかに当てはまる場合は、専門業者に相談する目安となる。
- 侵入口が高い所にあって、自分では届かない
- 中にまだいるのか、いないのかが分からない
- 塞いでも、別のすき間からまた入ってくる
- フードや換気扇の部品を外さないと塞げない
業者に相談する際には、フンが落ちていた場所や、音がした時間帯を伝えると、話がスムーズに進む。
業者に相談するなら、害獣プロガードの公式ページで、対応エリアと現地調査・見積もりの扱いを先に確かめる
※見積もりと相談に対応している地域:東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、三重、大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山
まとめ|コウモリに換気扇の回しっぱなしが効くか、今夜やること
換気扇を回しっぱなしにすることがコウモリに効くと書かれた公的な資料を、私は確認していません。浜松市のページが推奨しているのは、入り口を見つけて、コウモリがいない時間帯に塞ぐという手順だ。
今夜やるべきことは、以下の3つだ。
- フンが落ちている場所を見て、どの換気扇の外側が入り口の候補かを決める
- 外から見て、換気扇の先に屋外フードがあるか、1cm程のすき間がないかを見る
- 中にまだいるか分からないうちは、塞がない
今夜やらない方が良いことは、以下の3つだ。
- 手で捕まえたり、叩いたりしない。捕獲には許可が必要で、殺傷も捕獲等に含まれる
- 換気扇の本体に、水やかび取剤をかけない(三菱電機の1冊の説明書の警告)。忌避スプレーは、家の機種の説明書を確かめる前にかけない
- 6~8月と冬眠前後は、侵入口を塞がない
自分で手が届かない場所や、中にコウモリがいるか分からない場合は、業者に相談しよう。賃貸物件やマンションの場合は、まず管理会社に連絡する。
換気扇まわりの侵入口を自分で塞げないときの相談先として、害獣プロガードの公式ページで対応エリアと見積もりの出し方を確かめる
※見積もりと相談に対応している地域:東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、三重、大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山
この記事で見た資料
調べた日:2026年10月27日
- 浜松市「家にコウモリが住み着いて困っている」 https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/ringyou/koumorihigai.html
- e-Gov 法令検索「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」第八条・第八十三条 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000088
- 環境省「鳥獣保護管理法の概要」 https://www.env.go.jp/nature/choju/law/law1-1.html
- 三菱電機 取扱説明書「エアフロー環気システム〈壁排気タイプ〉」 https://dl.mitsubishielectric.co.jp/dl/ldg/wink/ssl/wink_doc/m_contents/wink/FAN_IB/2203875hh0004_ib.pdf
竹内 亮太(たけうち りょうた)
家で聞こえる音の正体を絞り込んで、次に何をすればいいかまで決められるようにするために、
このサイトを書いている。
害獣の駆除業者ではないし、自分の家に何かが出たこともない。だから体験談は書かない。
やっているのは、公的機関の資料を1件ずつ開いて、書いてあることと書いていないことを分けることだ。
音だけで正体は断定しない。
どこまで分かって、どこから先は天井裏に上がらないと分からないのかを分けて書く。

