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家の中や物置で米粒くらいの黒い粒を見つけて、それがハツカネズミの糞なのか知りたい人向けに書いた。ハツカネズミの糞は、中野区の表だと「4から6ミリメートル」だ。ただ、大きさだけで正体の判断はできない。
ここでは、大きさから分かることと分からないこと、見つかった場所から絞り込めること、どうやって片付けたらいいか、自分で捕まえてもいいのかについて、自治体や法律の資料をもとに説明する。
ハツカネズミの糞の大きさと形|中野区の表では4から6ミリメートル
中野区の「ネズミの被害にご注意を」という資料には、ネズミの種類ごとの表がある。その中の「ふんの形状」という行は次のようになっている。
- ハツカネズミ:「4から6ミリメートル」
- クマネズミ:「散らばって、細長く不揃い。6から10ミリメートル」
- ドブネズミ:「丸みがある。10から20ミリメートル」
ハツカネズミの欄には、糞の形についての記載はなく、大きさだけが書かれている。
同じ表によると、ハツカネズミの体長は「6から9センチメートル」だ。京都市の「ご家庭でできるネズミ対策について」でも、体長は「6~9cm」となっている。
ネズミの姿を見ていない場合、体長はあてにならない。残る手がかりは、粒の大きさ、そして見つかった場所の2つだ。
ハツカネズミの糞とクマネズミの糞は6ミリメートルで分かれない
中野区の表の数字を並べると、ハツカネズミは4から6ミリメートル、クマネズミは6から10ミリメートルだ。6ミリメートルの粒だと、この表ではどちらの範囲にも当てはまる。
これは、表の数字をそのまま並べただけで、中野区が糞の大きさについて重複があることを説明しているわけではない。
6ミリメートルより小さい粒
中野区の表では、4ミリメートル以上6ミリメートル未満の粒は、ハツカネズミの範囲にだけ入る。クマネズミやドブネズミの範囲には入らない。4ミリメートルより小さい粒は、この表のどの範囲にも入らない。
ただし、この表はネズミ3種類についてのものだ。他の生き物の糞についての大きさは載っていない。
6ミリメートル前後の粒
中野区の表では、6ミリメートルちょうどの粒は、ハツカネズミの「4から6ミリメートル」とクマネズミの「6から10ミリメートル」の両方の端にあたる。定規で測って6ミリメートル前後なら、大きさだけでは断定できない。
世田谷保健所の「ネズミ対策の手引」には、クマネズミの糞の大きさは「約10mm」と書かれている。これは中野区の6から10ミリメートルの上限にあたる。中野区と世田谷保健所では、糞の大きさの書き方が違う。
7ミリメートルより大きい粒
中野区の表では、7から10ミリメートルの粒はクマネズミの範囲に入る。10ミリメートルの粒は、クマネズミとドブネズミの両方の範囲の端にあたる。10から20ミリメートルはドブネズミの範囲で、20ミリメートルより大きい粒は、この表のどの範囲にも入らない。
コウモリの糞の大きさ
京都市の「衛生動物だより」No.59 には、「アブラコウモリの糞とクマネズミの糞(図3)は,ともに5~10mm前後で見た目も似ています。」とある。見分けるポイントは「アルコールや水に溶いたときの様子です。」と書かれている。
前橋市の「コウモリについて 市街地にも姿を現します」という資料では、被害として「(環境・健康被害)「フン害」」が挙げられている。しかし、このページに糞の大きさについての記載はない。
糞が落ちている場所(物置・天井裏)で絞れること・絞れないこと
中野区の表の「生息場所」の行は次のようになっている。
- ハツカネズミ:「畑に多い」
- クマネズミ:「壁の中、天井裏、ビル内部の高いところ」
- ドブネズミ:「下水管、下水溝、植込み、公園等の地面」
京都市の表では、ハツカネズミの生息場所を「田畑、河原などの草地、納屋。」としている。
もし庭の物置で粒が見つかったなら、その場所は京都市の表でいう「納屋」に近い。しかし、場所だけでハツカネズミだと断定することはできない。
前橋市のページでは、コウモリの生息場所を「屋根裏、戸袋、換気口、軒下、瓦の下、高架下、倉庫内など」としている。物置や天井裏で見つかった粒は、資料の上ではコウモリの生息場所とも重なる。
散らばり方で分かること
世田谷保健所の手引には、次のような記述がある。
「クマネズミの糞の大きさは約10mm。動きながら糞をするので散乱しています。ドブネズミの糞の大きさは約10〜20mm。糞はまとまっています。」
ハツカネズミの糞がどのように散らばるのかについては、私は確認していません。
ハツカネズミが1日にする糞の数についても、私は確認していません。
中野区のページにある一文
中野区のページには「中野区で見かけることの多いネズミは、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種類です。最近ではハツカネズミはあまりみられなくなりました。」とある。これは中野区の話で、他の地域のことは、私は確認していません。
天井裏で足音もしているなら、それがネズミなのか、ハクビシンやタヌキなのか、ドタドタはネズミかハクビシン・タヌキかで、入口の大きさと足跡から調べてみてほしい。もし鳴き声もするなら、天井裏の鳴き声はネズミかに、今夜見る跡を分けて書いてある。
ハツカネズミの糞を見つけた夜の片付け方
世田谷保健所の手引の Q&A には、次の問いと答えがある。
問「ネズミの糞が落ちていた場所や歩いた場所の消毒は必要?」
答「あまり神経質になる必要はありません。もし消毒するなら消毒用アルコールでの清拭で十分です。ただし、調理台や食器、調理器具など、間接的に食品が汚染される危険性のある場所や器具については、よく洗浄、消毒してください。」
なので、物置の床や棚に糞があっただけなら、この答えでは消毒用アルコールで拭けば足りる。調理台や食器、調理器具に糞があったなら、手引の答えでは、よく洗浄して消毒する。
掃除機を使うか、手袋やマスクを着用するか、塩素系漂白剤を使うかについては、公的な資料の根拠は、私は確認していません。
ネズミの死骸が見つかった場合は、中野区のページに「ネズミの死骸を見つけたら、すぐに回収し処分しましょう。」「ネズミの死骸は清掃事務所で引き取ります。」とある。これは中野区の場合だ。庭で見つかった時のことは、室外機や庭にネズミの死骸にまとめている。
ハツカネズミは自分で捕まえてよいか|鳥獣保護管理法の対象外の3種
ネズミ3種は法律の対象外
鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行規則の第七十八条は、こう書いている。
「法第八十条第一項の環境省令で定める鳥獣のうち、環境衛生の維持に重大な支障を及ぼすおそれのある鳥獣は、次の表に掲げる鳥獣とする。」
その表には、ねずみ科の「Rattus norvegicus(ドブネズミ)」「Rattus rattus(クマネズミ)」「Mus musculus(ハツカネズミ)」が挙げられている。
環境省の「鳥獣保護管理法の概要」でも、「いえねずみ類3種については、鳥獣保護管理法の対象外とされています。」とある。
東京都多摩小平保健所の「ねずみに関すること」の案内でも、「ネズミ類(クマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミ の3種を除く。)」と書かれており、ハツカネズミもクマネズミやドブネズミと同じ扱いだ。
コウモリだったときは扱いが違う
前橋市のウェブサイトでは、「捕獲について 野生鳥獣を勝手に捕獲することは法律で禁止されています。」と注意書きがある。
粒の大きさや場所だけでは、ネズミなのかコウモリなのか判断がつかないこともある。正体がはっきりしないと、ネズミとして捕獲していいかどうかも決められない。
ネズミが法律上どう扱われるかについては、ねずみは殺してはいけない?にまとめている。
自分でできることの限界と、業者に頼む目安
中野区のページには「区の事業として、ネズミの駆除はしていません。また、駆除費用の助成も行っていません。」とある。これは中野区の話だ。
東京都多摩小平保健所も、「保健所では、防除や駆除作業は実施しておりません。」と案内している。
中野区のページには、「ネズミは屋内と屋外を出入りする際に、1センチメートル程度の隙間や穴からでも、自由に出入りができます。」とある。
業者に頼む目安としては、中野区のページで「ご自身でネズミの巣を探すことができないときや、完全に駆除をしたいときは、専門の業者に依頼をするのが効果的です。」と紹介されている。
以下のような場合は、業者への相談を検討しても良い。
- 巣が見つからない
- 粒が6ミリメートル前後で、ハツカネズミかクマネズミかが決まらない
- 物置だけでなく、家の中や天井裏でも粒が見つかる
物置や庭だけで粒が見つかった場合に、業者が対応してくれるかどうかは、私は確認していません。相談する際に、最初に聞いてみると良い。
業者に相談するなら、害獣プロガードの公式ページで、対応エリアと現地調査・見積もりの扱いを先に確かめる
※見積もりと相談に対応している地域:東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、三重、大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山
まとめ|ハツカネズミの糞を見つけたら今夜すること
- 粒に定規を並べて大きさを測り、ミリメートルで書き留める
- 中野区の表に当てる。ハツカネズミは「4から6ミリメートル」、クマネズミは「6から10ミリメートル」、ドブネズミは「10から20ミリメートル」。6ミリメートルの粒はどちらとも決まらない
- 落ちていた場所と、散らばっているか、まとまっているかを書き留める
- 調理台や食器、調理器具に糞があったなら、手引の答えでは、よく洗浄して消毒する。ほかの場所は、世田谷保健所の手引では消毒用アルコールでふけば足りる
- ハツカネズミ・クマネズミ・ドブネズミは鳥獣保護管理法の対象外。コウモリは勝手に捕まえられない
- 巣が見つからない、完全に駆除したいときは、業者への相談を考える
家の中や天井裏でも粒が見つかり、巣が見つからないときの相談先として、害獣プロガードの公式ページで対応エリアと見積もりの出し方を確かめる
※見積もりと相談に対応している地域:東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、三重、大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山
この記事で引用した資料
調べた日:2026年10月27日
- 中野区「ネズミの被害にご注意を」(更新日 2026年8月26日)https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/kenko_hukushi/pet-eisei/pet-doubutsu/nezumi.html
- 世田谷保健所「ネズミ対策の手引」https://www.city.setagaya.lg.jp/documents/734/nezumitaisakunotebiki.pdf
- 京都市「ご家庭でできるネズミ対策について」https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/0000323341.html
- 京都市「衛生動物だより」No.59(PDF)https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/cmsfiles/contents/0000064/64979/HP059.pdf
- 前橋市「コウモリについて 市街地にも姿を現します」https://www.city.maebashi.gunma.jp/soshiki/noseibu/nosei/oshirase/32402.html
- e-Gov 法令検索「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行規則」https://laws.e-gov.go.jp/law/414M60001000028
- 環境省「鳥獣保護管理法の概要」https://www.env.go.jp/nature/choju/law/law1-1.html
- 東京都多摩小平保健所「ねずみに関すること」https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/shisetsu/jigyosyo/hokenjyo/tamakodaira/kankyou/nezumi/nezumikannsuru
竹内 亮太(たけうち りょうた)
家で聞こえる音の正体を絞り込んで、次に何をすればいいかまで決められるようにするために、
このサイトを書いている。
害獣の駆除業者ではないし、自分の家に何かが出たこともない。だから体験談は書かない。
やっているのは、公的機関の資料を1件ずつ開いて、書いてあることと書いていないことを分けることだ。
音だけで正体は断定しない。
どこまで分かって、どこから先は天井裏に上がらないと分からないのかを分けて書く。

