天井がネズミ臭い|賃貸で今夜できることと管理会社への伝え方

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天井がネズミ臭い。押入れの天井のあたりが特に臭う。前にも天井裏で音がした気がする。賃貸なので天井裏には入れないし、管理会社や大家にどう伝えればいいのか分からない。

この記事では、天井や天井裏のネズミのような臭いについて、臭いだけで分かることと分からないこと、今夜できること、賃貸で管理会社や大家に伝えることを、公的な資料や民法の条文に書いてある範囲で説明する。

天井がネズミ臭いとき、臭いだけで分かること・分からないこと

臭いだけでは、天井裏に何がいるのかは特定できない。ネズミなのか、他の動物なのか、カビや配管の臭いなのかは、天井裏を見てみないと分からない。

ネズミの臭いがどんなものか、どのくらい続くのかは、私は確認していません。この記事で引用した自治体の資料には、その記載は見当たらない。

カビ臭との見分け方についても、公的な資料では私は確認していません。

公的な資料に書かれているのは、次の点だ。

  • クマネズミのすみかは「壁の中、天井裏、ビル内部の高いところ」(中野区保健所)。
  • 「ネズミはふん尿を撒き散らす、感染症を媒介する、ダニを運ぶなどの衛生上有害な動物です。」(川口市保健所)
  • 殺そ剤について「暑い時期は死骸が腐る場合がある。」(川口市保健所)
  • 体の汚れたネズミが歩き回ると、壁が部分的に汚れる(中野区保健所)。

つまり、ネズミが住む場所に天井裏が含まれること、ネズミがふん尿をまき散らすこと、死骸が腐る場合があることが資料には書かれている。天井の臭いがそのどれなのかは、臭いだけで判断はできない。

天井にシミもある場合は、天井のシミが茶色|雨漏りか動物の尿かの見分け方でシミの見分け方についてまとめている。

天井裏が臭い・天井から臭い|前に天井裏で音がしていなかったか

臭いの前に、天井裏で音がしていたか思い出しておく。音がしていた時期は、管理会社に伝える際の参考になる。

中野区保健所は、ネズミの立てる音についてこう書いている。

「ネズミが立てる音は、天井や壁の内側で聞こえます。」

天井裏で走り回る音や鳴き声が聞こえる場合、ネズミがいる「可能性が高い」とされている。断定はされていない。

押入れの奥や、なげしの内側も、点検のポイントに挙げられている(中野区保健所)。臭いが押入れの天井のあたりからするときは、その場所を覚えておく。

屋根裏で聞こえる音とネズミの行動については、ネズミは屋根裏で何してる?|昼間も音がする理由と巣・エサに書いた。

音が一定の間隔で続いていた場合は、一定の間隔で天井から音がする|トントン、動物か設備か今夜は間隔を測るも参考にしてほしい。

天井裏のネズミの臭いで今夜できること・しないこと

今夜できることは、記録を残すことと、触らないことだ。

記録しておくべきは、次の4点。

  • いつ臭うか(日付と時刻。湿気の多い日や換気扇を回したときなど、気づいたこと)
  • どこで臭うか(部屋の名前、押入れの天井、天井のどのあたりか)
  • どんな臭いか(自分の言葉でよい)
  • 前に天井裏で音がした時期(覚えている範囲で)

この記録だけで原因が分かるわけではない。臭っている場所や時間を、相手に伝えるための材料にする。

天井板を自分で外したり、天井裏に上がったりはしないこと。賃貸の部屋の天井は、借りている人のものではない。

ネズミの死骸が部屋に落ちてきた場合の対処法について、市川市は次のように説明している。

「ネズミの死骸は、寄生していたダニやノミが出ていくため、周囲に殺虫剤を吹きかけてから素手で直接触れないようにして袋に入れ、燃やすごみとして捨てましょう。」

中野区保健所も、イエダニについて触れている。

「0.5ミリメートルほどのイエダニはネズミの寄生虫で、気温が上昇する初夏から初秋にかけてネズミの巣内で大量に発生したり、ネズミが死んだときに巣から離れて人を刺すことがあります。ネズミの死骸を見つけたら、すぐに回収し処分しましょう。」

天井裏に死骸があるかどうかは、天井裏を見ないと分からない。もしあったとしても、取り出すのは自分ではない。賃貸であれば、まずは管理会社や大家に連絡するのが先決だ。

死骸とイエダニについては、ねずみは殺してはいけない?|鳥獣保護管理法が適用されない3種の「ねずみを殺したあと」の項目でも触れている。

賃貸で天井がネズミ臭いとき|管理会社・大家にまず連絡する理由と伝え方

賃貸の部屋で天井が臭うときは、業者を探す前に、管理会社か大家に連絡すること。

理由の1つ目は、民法の条文だ。第606条第1項には、こう書かれている。

「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。」

第615条には、借りている側の通知義務について書かれている。

「賃借物が修繕を要し、又は賃借物について権利を主張する者があるときは、賃借人は、遅滞なくその旨を賃貸人に通知しなければならない。ただし、賃貸人が既にこれを知っているときは、この限りでない。」

第607条の2では、借りている側が修繕できる場合として2つのケースが挙げられている。1つは「賃借人が賃貸人に修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸人が相当の期間内に必要な修繕をしないとき。」。もう1つは「急迫の事情があるとき。」だ。

これらの条文のいずれにも、「ネズミ」や「臭い」という言葉はない。天井裏のネズミの臭い対策が、第606条の「使用及び収益に必要な修繕」に当たるかどうかは、私は確認していません。

第615条では、修繕が必要な場合は遅滞なく通知すると定めている。第607条の2の1つ目のケースも、通知したことが前提となっている。そのため、気づいたらすぐに伝え、伝えた日付を記録しておくことが重要だ。

理由の2つ目は、国民生活センターのアドバイスだ。2025年3月4日の公表で、次のように述べている。

「賃貸住宅ならば、事業者へ依頼する前に管理会社や大家等に相談するのも一法です。」

この公表事例は、賃貸アパートで大家に連絡せず業者に依頼したところ、表示より高額な請求をされたというものだ。事例で問題となった虫はゴキブリで、ネズミではない。

伝える際は、今夜の記録をそのまま使えばいい。

  • 臭う場所(部屋・押入れ・天井のどのあたり)
  • 臭う日と時刻
  • 前に天井裏で音がした時期
  • 連絡した日と相手の名前

電話で伝えた場合も、日付と相手の名前をメモしておくこと。

賃貸の天井のネズミの臭い、費用は誰が持つのか

費用の負担については、この記事では断定できない。

民法第606条では、修繕は原則として賃貸人が行うとされている。ただし、「賃借人の責めに帰すべき事由」による場合は例外となる。天井裏のネズミ対策がこの修繕に該当するかどうかは、条文だけでは判断できない。私は確認していません。

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は、退去時の原状回復費用の基準を示したもので、住んでいる間の修繕に関する基準ではない。

ガイドラインのページには、契約済みの人に対して「現在の契約書が有効なものと考えられますので、契約内容に沿った取扱いが原則」と書かれている。

ガイドラインの区分には A(+B) というものがある。A(+B) は、基本的には通常の損耗だが、その後の手入れ等、借りている側の管理が悪く損耗が発生・拡大したケースだ。この区分では、借りている側に原状回復の義務が生じる。ネズミの臭いがどの区分に当たるかは、私は確認していません。また、ガイドライン本体(PDF)にネズミに関する記載があるかも、私は確認していません。

言えることは、まず契約書を確認すること、そして気づいたら早めに伝えることの2つだ。

天井にシミが出た場合の負担や連絡先については、天井のシミが茶色|雨漏りか動物の尿かの見分け方の「賃貸で天井のシミが出た場合の負担と、誰に連絡すべきか」で説明している。

管理会社が動かないときの相談先

管理会社や大家と話がつかない場合の相談先は、次の3つだ。

  • 消費者ホットライン「188(いやや!)」番。国民生活センターは「最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号」と書いている。
  • 日本賃貸住宅管理協会(公益財団法人)。「賃貸住宅に関する相談」の窓口のページがある(2026年10月21日に確認)。受付は「水土日祝日を除く、平日 10:00~16:30」。電話では受け付けていない(2026年10月21日に確認)。
  • お住まいの地域の保健所。東京都は「ねずみ・衛生害虫に関するご相談はお住まいの地域を所管する保健所へご相談下さい。」と書いている。

開いた3つの自治体は、どこも保健所や市が駆除をするわけではないと書いている。中野区は「区の事業として、ネズミの駆除はしていません。」、川口市は「保健所ではネズミの駆除は行っていません。」、市川市は「市では職員による駆除作業は行っておりません。」とそれぞれ説明している。

自分でできることの限界と、業者に頼む目安

天井裏の臭いについて、自分でできるのは記録と連絡までだ。天井裏を見ること、死骸やフンを取り出すこと、出入り口を塞ぐことは、天井裏に上がらないとできない。

ネズミは小さな隙間から侵入する。市川市と中野区は1センチほどの隙間、川口市は子ネズミで1.5cm、成獣で2.5cmと説明している。

業者に頼むのは、次のような場合だ。

  • 持ち家の人
  • 賃貸で、管理会社や大家から自分で手配してよいと言われた人

中野区・川口市・市川市では、駆除にかかる費用は自己負担となることを明記している。川口市は「複数の業者から見積もりをとり」とアドバイスしている。国民生活センターも、複数の業者から見積もりを取る前提で話を聞くことを勧めている。

国民生活センターは2024年4月24日の公表で、ネズミなどの害獣やゴキブリなどの害虫を駆除するサービスの相談が増加傾向にあるとし、「2023年度は2022年度同期と比べて約1.5倍に増加」したと報告している。

▶ 持ち家の人、または管理会社や大家から自分で手配してよいと言われた人が、臭う場所と時刻の記録を伝えて、害獣の業者に電話かメールで相談する

※見積もりと相談に対応している地域:東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、三重、大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山

まとめ|天井がネズミ臭いとき

  • 臭いだけでは、天井裏に何がいるかは決まらない。
  • 今夜は、いつ・どこで・どんな臭いか、前に音がした時期を記録する。天井板は外さない。
  • 賃貸なら、業者を探す前に管理会社か大家に連絡する。民法第615条は、修繕を要するときは遅滞なく通知すると書いている。
  • 費用を誰が持つかは、契約書と事情で変わる。私は確認していません。
  • 話がつかないときは、188で消費生活センターを案内してもらえる。

▶ 持ち家か、自分で業者を手配してよいと言われた賃貸の人が、天井の臭いの記録を伝えて、害獣の業者に電話かメールで相談する

※見積もりと相談に対応している地域:東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、三重、大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山

この記事で引用した資料

  • 民法 第606条・第607条の2・第615条(e-Gov 法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/api/1/articles;lawNum=明治二十九年法律第八十九号;article=第六百六条
  • 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000020.html
  • 国民生活センター「【広告の格安料金に要注意!】作業後に高額請求する害虫駆除トラブル」(2025年3月4日)https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20250304_1.html
  • 国民生活センター「ネットの価格と全然違う!?害虫・害獣駆除のトラブルにご注意」(2024年4月24日)https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20240424_1.html
  • 中野区「ネズミの被害にご注意を」(中野区保健所・更新日 2026年8月26日)https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/kenko_hukushi/pet-eisei/pet-doubutsu/nezumi.html
  • 川口市「ネズミの被害」(川口市保健所・更新日 2026年06月24日)https://www.city.kawaguchi.lg.jp/soshiki/01090/seikatueiseika/kankyo/51984.html
  • 市川市「ネズミについて」(更新日 2026年5月26日)https://www.city.ichikawa.lg.jp/page/2881.html
  • 東京都保健医療局「ねずみ・衛生害虫」https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kankyo/eisei/yomimono/nezukon
  • 日本賃貸住宅管理協会「賃貸住宅に関する相談」https://www.jpm.jp/consultation/

竹内 亮太(たけうち りょうた)

家で聞こえる音の正体を絞り込んで、次に何をすればいいかまで決められるようにするために、
このサイトを書いている。

害獣の駆除業者ではないし、自分の家に何かが出たこともない。だから体験談は書かない。
やっているのは、公的機関の資料を1件ずつ開いて、書いてあることと書いていないことを分けることだ。

音だけで正体は断定しない。
どこまで分かって、どこから先は天井裏に上がらないと分からないのかを分けて書く。

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