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屋根裏から聞こえる音。あれ、何かがいるのかな、って気になるよね。この音と鳴き声で、正体をどこまで絞れるか、ちょっと探ってみた。
屋根裏の音と天井裏の音は、断熱材で分かれている
まず、屋根裏と天井裏、この二つで音が違うらしいんだ。検索する時、「屋根裏 ドタドタ」とか「屋根裏 走る音」って入れるよね。どちらの場所かでも変わってくるみたい。
公的な資料を見ると、この二つを区別してるんだ。例えば、中野区のページに「ネズミの被害にご注意を」というのがあって、そこにはこう書かれていた。
・木をかじっている。(カリカリ、ガリガリ)
・天井裏で走り回っている。(ドドド、バタバタバタ)
・断熱材が入っている屋根裏を走り回っている。(カサカサ、カサカサ)
・鳴き声が聞こえる。複数いる可能性が高い。(チューチュー、キーキー)
区別しているのは、断熱材の有無。断熱材がない天井裏だと、音が「ドドド」とか「バタバタバタ」って響く。でも、断熱材が入っている屋根裏だと、「カサカサ」って小さく聞こえる。同じネズミでも、足元にあるもので音が変わるんだ。
なので、屋根裏 カサカサ、屋根裏 ガサガサって音がしたら、断熱材の上を動いている音かな、と。もし屋根裏 ドタドタ、屋根裏 ゴトゴトのように重い音がするなら、断熱材がない場所か、断熱材をどかせるくらいの重さの動物だ。
「2階の天井から音がする」というときも、見る場所は同じだ。2階建ての家なら、2階の天井の上に部屋は無く、その上は屋根になる。だから2階の天井から音がするなら、音の出どころは屋根裏になる。上の階の生活音という線は、ここで外れる。
1階の天井から音がするときとは、ここが違う。1階の天井の上には2階の床があるので、2階の生活音と分けて考えることになる。その見分け方は、1階の天井裏の記事にまとめてある。2階の天井なら、下の表に聞こえた音を当てはめていけばいい。
聞こえてきた音を、こんな順番で当てはめてみてほしい。
| 聞こえた音 | 何が起きている音か | 公的資料の裏づけ |
|---|---|---|
| 屋根裏 カサカサ、屋根裏 ガサガサ | 断熱材の上を動いている | 中野区(カサカサ、カサカサ) |
| 屋根裏 走る音、屋根裏 ドタドタ | 断熱材のないところを走っている、または重い動物 | 中野区(ドドド、バタバタバタ) |
| 屋根裏 ガリガリ、屋根裏 カリカリ、屋根裏 かじる音 | かじっている | 中野区(カリカリ、ガリガリ) |
| 屋根裏 鳴き声 | 鳴いている。複数いる可能性 | 中野区(チューチュー、キーキー) |
| 屋根裏 パタパタ | 羽ばたきか、軽い足音 | 擬音としての記載は見つからなかった |
| 屋根裏 ガタガタ、屋根裏 ゴトゴト | 物を動かしている、ぶつかっている | 擬音としての記載は見つからなかった |
| 屋根裏 ミシミシ | 木がきしんでいる。家鳴りのこともある | 擬音としての記載は見つからなかった |
表の下の3つ、屋根裏 パタパタと屋根裏 ガタガタ、屋根裏 ミシミシについては、公的な資料で擬音として書かれているものが見つからなかった。業者のサイトには断定的な説明が多いんだけど、出典が明記されているものはなかなか無い。
もし屋根裏 パタパタという音が羽ばたきのように聞こえるなら、候補はコウモリ。コウモリは日没から10分から30分後にだけ短く動いて、そのあと止まる。時間帯で絞れる動物って、コウモリくらいなんだよね。この見分け方については、天井の物音の記事にまとめてある。
屋根裏 ガタガタ、屋根裏 ゴトゴトという音は、体が物にあたっている音。断熱材や配線を押し退ける力があるということなので、ネズミより重い動物を先に疑った方がいい。
屋根裏 ガリガリ、屋根裏 かじる音がするのはなぜか
屋根裏 ガリガリ、屋根裏 カリカリ。これはかじっている音だ。中野区の同じページに理由が載っていた。
ネズミは一日に0.5ミリメートルずつ伸びる歯を削るため、堅いものをかじります。また、隙間を広げ通りやすくするためにもかじります。
一つは、歯が一日に0.5ミリずつ伸びるのを削るため。もう一つは、通り道を広げるため。つまり屋根裏 かじる音は、入り口を大きくしようとしている音、とも言える。
ただ、かじっているのはネズミだけじゃない。この音だけでネズミだと決めつけるのは早い。音から正体を絞る手順は、天井の物音の記事にまとめてある。
屋根裏 鳴き声で正体の手がかりがつかめるのは、ネズミだけだった
物音より鳴き声で、もっと正体がわかるんじゃないかって思うよね。本当にそうなのか。
自治体のページを調べた。ハクビシン、アライグマ、イタチと、キュー、キーキー、クルル、ギャーという音を組み合わせて引くと、約102件。そのうち上位9件を開いた。動物の鳴き声を擬音で説明していたのは、中野区のネズミのページだけだった。
国の資料でも引いた。アライグマと鳴き声とクルル、キューで引くと、約2件。中身は環境省が外来種を選定したときの資料で、家庭向けの説明ではなかった。
公的に確かなのは、「チューチュー」「キーキー」という声を、中野区は、ネズミがいる可能性が高い音として挙げている、ということくらい。しかも、中野区の書き方だと、鳴き声が聞こえるのは複数いる可能性が高い、とあった。
ハクビシンやアライグマの鳴き声について、業者のサイトには色々な説明があるけど、出典が書かれているものは見当たらなかった。
昼に音がするなら、候補は2つある
屋根裏の音は夜に聞こえる、ってイメージが強いよね。でも、昼間に音がすることもあるんだ。中野区のページにはこう書いてある。
夜行性のため、おもに夜間に活動します。ただし、安全だと判断した場合は、昼間でも活動する場合があります。
昼に音がしても、ネズミがいないわけじゃない。それに、横浜市の資料にはタイワンリス(クリハラリス)についても載っていて、頭胴長20センチ前後、尾18センチ前後、昼行性だそうだ。アライグマやハクビシンは横浜市の資料では夜行性なので、昼間の屋根裏 走る音はネズミかタイワンリスの線が濃い。
屋根裏のどこから入ったのか
正体を探る前に、どこから入ったのかを見た方が早いこともある。横浜市は、ふさぐ場所をこう挙げている。
・侵入口になる隙間をふさぐ。(床下、換気口、軒下、戸袋など)
・樹木の枝が屋根に接しないよう剪定するとともに、庭に置いてある資材や不用品等を整理する。
屋根裏に関係するのは軒下と換気口、それに枝だ。屋根に枝が触れていると、そこが動物たちの「橋」になる。地面から登らなくても屋根に上がれてしまう。
動物によって、通れる隙間の大きさも違う。
| 動物 | 通れる隙間 | 出典 |
|---|---|---|
| クマネズミ | 1.25センチ | 東京都保健医療局 ねずみ防除読本 |
| イタチ | 3センチ(500円玉大) | 大阪市住吉区ほか |
| ハクビシン | 一辺8センチの正方形、直径9センチの円 | 農研機構 |
| アライグマ | 15センチ | 山口県農林総合技術センター |
| コウモリ | 1センチほど | 浜松市 |
コウモリは1〜2センチの隙間から入るとよく聞く。自治体の資料では、浜松市が侵入口の確かめ方の中で「1cm程の隙間があればコウモリは出入り可能です」と書いている。出入り口の見つけ方はコウモリが屋根裏にいるのに音がしないときの記事にまとめた。
自分でできる追い出しと、その限界
追い出す方法として、横浜市は具体的に書いている。
・獣の臭い(体臭、糞尿)を除去する。木酢液や漂白剤の臭いが効果を示した事例もある。
・追い出しを行う場合は、煙の出るタイプの殺虫剤を使用する。
煙の出る殺虫剤、つまりくん煙剤だ。自治体が書いている方法なので、試す価値はある。木酢液や漂白剤も同じページに紹介されている。
バルサンのメーカーのページ(よくある質問)を開くと、医薬品のくん煙剤について「天井裏、床下なども使用できません。」と書かれている。使う前に、製品の説明で使える場所を確かめてほしい。
ネズミにバルサンのようなくん煙剤の効果があるかについては、上の横浜市のページはアライグマやハクビシンへの対策として書かれていて、「ネズミ」という言葉は出てこない。ネズミについて書いた中野区の「ネズミの被害にご注意を」には、煙やくん煙剤の話は出てこず、室内では「粘着シートと毒餌の併用」を勧めたうえで、「わなや毒餌をただ置くだけでは、すべてのネズミはなかなか捕れません。」と書いている。くん煙剤でネズミが屋根裏から出ていくかどうかを確かめた公的な資料は、私は確認していません。
ただ、これはあくまで追い出す方法。出ていった後、隙間を塞がないとまた戻ってくる。そして、その隙間を見つけて塞ぐ作業は、屋根に上がるか、屋根裏に入るかになる。
屋根裏に上がるときの注意を書いた公的資料を探した。天井裏、屋根裏と踏み抜で検索して約2件、中身は消防庁の警防活動マニュアルとJICAの報告書だった。家庭向けの注意喚起は0件。公的な手引きが無い作業だと考えた方がいい。
▶ 正体がネズミ以外なら、捕まえるだけで許可が要る。現地調査だけ無料で頼んでみる
アライグマだけ、制度が違う
家に入るネズミ3種以外は、捕まえるのに許可が要る。ここまでは天井の物音の記事に書いたとおりだ。
ただ、アライグマには別の道がある。横浜市の説明はこうだ。
やむを得ず個人で野生鳥獣を捕獲する場合には、捕獲許可が必要です。ただし、アライグマとクリハラリス(タイワンリス)は特定外来生物のため、被害がなくても捕獲を行うことが可能です。ただし、捕獲を実施するには、事前の届出が必要です。
許可ではなく届出。被害が出ていなくてもいい。ただし届出は要る。これは市区町村によって運用が異なるので、住んでいる市の外来生物の窓口に聞くことになる。
連絡先は、動物によって変わる
市役所に電話する際、どの部署につながるかは、対象となる動物によって変わってくる。横浜市のページにはこう書いてある。
市内では、天井裏に住みつく主な動物として、アライグマ、ハクビシン、ネズミが確認されています。本市ではアライグマ及びハクビシンについて、捕獲した個体の回収・処分を行っています。なお、ネズミに関する御相談は、各区福祉保健センター生活衛生課にお問合せください。
アライグマやハクビシンなら環境の部署、ネズミなら保健所の部署だ。どちらの可能性が高いか、電話する前に決めておくと早い。
ハクビシンとタヌキとテンの見分け方は、ハクビシンの親子かタヌキかにまとめてある。
屋根裏の音を放っておくと何が起きるか
屋根裏の音をそのままにしておくと、どうなるのか。ネズミの場合は、ダニの問題が出てくる。中野区のページに書いてある。
ネズミがいる家ではイエダニが発生することがあります。股や脇など体の柔らかいところを刺され、とてもかゆく、小さな発疹がみられます。0.5ミリメートルほどのイエダニはネズミの寄生虫で、気温が上昇する初夏から初秋にかけてネズミの巣内で大量に発生したり、ネズミが死んだときに巣から離れて人を刺すことがあります。
もし、屋根裏の音が止まった後に体が痒くなったりしたら、ネズミが死んでダニが降りてきた可能性がある。音が止まったからといって、問題が解決したとは限らないんだ。
ハクビシンの場合は、「ため糞」といって、同じ場所に糞尿を続ける。そうすると、天井板が変色してシミのようになる。屋根裏 ミシミシという音は、単なる家鳴りだけじゃなく、天井板が湿って弱っているサインのこともある。
まとめ|屋根裏で音がしたとき、今日やること
- どんな音がするか書き出す。カサカサなら断熱材の上、ドタドタやゴトゴトなら重い動物。ガリガリ、カリカリなら、かじっている音だ
- 次に、いつ音がしたか。昼間の音ならネズミかタイワンリス。夜だけなら、アライグマ、ハクビシン、ネズミ、コウモリが候補になる
- 鳴き声が聞こえたか確認する。中野区は、チューチュー、キーキーを、ネズミがいる可能性が高い音として挙げている。しかも、複数いる可能性が高い
- 外から、軒下や換気口、戸袋を見る。屋根に枝が接しているところがないかも見てみてほしい
- 正体の見当がついたら、自治体に電話する。アライグマやハクビシンは環境の部署、ネズミは保健所の部署だ
音と時間帯で絞れるのは、ここまで。最終的な判断には、フンや侵入口の大きさが重要になってくる。その手順は天井の物音の記事にまとめてある。
⇒ 天井のシミと侵入口は市区町村がやらない。いくらかかるかだけ、見積もりで確かめる
この記事で見た資料
本文で引用した文は、下のページから一字も変えずに取っている。
